【追憶の名馬面】アグネスフライト - 2/3

前回からの続き

先に、抜け出したのはエアシャカールと武。しかし、内へ内へとササる暴れん坊は、天才の手を煩わせた。必死に矯正する武を目掛けて、外から一頭の馬が、ぶっ飛んで来た。

アグネスフライトと河内洋!

捻くれる相棒を必死に宥めんとするコンビとは対照的に、フライトと河内は真っ直ぐに、府中の直線を駆け抜ける。豊が気付いた。馬体を併せにかかる。河内とフライトは、それを真っ向から受け止め、競り合いに挑んだ。

アグネスか!エアか!河内か!豊か!

ウイニングポストを迎える瞬間まで続いた死闘の結果は、馬上にいた男達以外には分からなかった。

河内が豊に声を掛ける。

「どや?豊。」

兄弟子に問いかけられた弟弟子は、

「おめでとうございます。」

と答えた。

2度目の1コーナーを迎える前に、空へ向かって、右手を大きく掲げたのは河内だった。

栄光を手にしたアグネスフライトと河内