土曜新潟最終レース、良血揃いの石打特別

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競走馬というのは原則、親兄弟とは離れ離れで生活するもので、馬同士がどういったコミュニケーションを取っているかは定かではありませんが、おそらく自分の兄・姉がどのような活躍をして、自身にどれだけの価値が付けられているのかなどは判断することも意識することもなく走っていることでしょう。そういったことは人間側の勝手な事情ですが、結果を出した競走馬の弟、妹に関しては期待を抱かざるを得ません。

そういった意味で注目してみたいのが今週土曜新潟最終レースの500万下特別戦・石打特別です。偉大な姉を持ったことで同クラスの馬よりも注目を受けているであろう妹が2頭出走してきます。どちらも姉妹揃ってキャロットファーム所有なので意図してこのクラスでの対戦となりました。

まずは美浦・堀厩舎の管理馬アドヴェントス。オークス馬トールポピーと秋華賞馬アヴェンチュラの全妹にあたり血統面の申し分なさ、G1馬を多く輩出する堀厩舎所属ということでデビュー戦こそ2番人気だったものの、その後は全て1番人気で出走している人気者。しかし、5歳になり9戦走った今でも勝ち星は未だに2つのみ。1番人気で6連敗と少々アンバランスな結果が続いていますが、今回は少し間隔をあけて5ヶ月ぶりのレースとなります。これがきっかけで馬が変わってくれるかどうかが焦点となるでしょう。

続いては美浦・大竹厩舎の管理馬エリティエール。こちらは未完の大器と評され、G1を勝利できないまま無念の引退となったルージュバックの半妹にあたり、父がマンハッタンカフェからディープインパクトに変わったことも影響し、クラブでの募集価格は姉ルージュバックの2.5倍となる6000万円と、牝馬としては高額な設定で募集された馬です。中々順調に使われていないこともあり、4歳馬ながらにまだ戦績は3戦と少なめですが、新馬戦の9着以外は1着1回、2着1回と好成績を収めており、今回はアドヴェントスの1番人気を久しぶりに奪うことになるかもしれません。

中央の大きな舞台で活躍していても不思議でない血統の2頭が新潟の500万下へ2頭出しというのは中々お目にかかれない光景かもしれません。また、2009年エリザベス女王杯でテイエムプリキュアと行った行ったの大逃げを繰り出したクィーンスプマンテの産駒レーヌジャルダンも出走してきます。登録段階ではフルゲートを大きく上回る27頭が集まりましたが、最終的にはフルゲート割れ14頭での競走となりましたが、良血統の残った見ごたえのあるレースとなっています。