繁殖牝馬マイネカンナ、ビッグレッドファーム秘蔵の血を繋ぐ

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2008年の福島牝馬Sを勝利したマイネカンナは今年で17歳となり、新冠町にある生まれ故郷のビッグレッドファームで繁殖生活を送っている。

美浦・国枝厩舎からデビューし、新馬戦で後に春秋スプリントG1制覇を成し遂げたローレルゲレイロの2着に入り、3戦目で初勝利。残念ながらクラシック路線に乗ることはなかったが、3歳夏から秋に力をつけ、2008年の中山牝馬Sでは格上挑戦ながら2着に健闘。続く福島牝馬Sではハロースピードとのハナ差の決着をしのいで快勝し、見事重賞ウイナーとなった。

ビッグレッドファームゆかりの血統といえる同馬は、2010年から繁殖入り。これまで8頭の産駒を送り出している。現在は南関東で活躍しているマイネルズイーガーが代表産駒で、JRAでも4勝を挙げている期待馬だ。

今年は2019年のペガサスワールドCターフを制するなどアメリカの芝G1を5勝しているブリックスアンドモルタルとの間に牡馬が誕生しており、血統的にも楽しみな1頭となっている。

マイネカンナ自身の血統もまた魅力で、2009年に天皇賞・春を勝利するなど重賞3勝を挙げたマイネルキッツをひとつ上の兄に持つ良血だ。マイネルブラウ、マイネルブライアン、マイネルビンテージ、マイネルデュプレを送り出したオカノブルーや、マイネヌーヴェル、マイネルネオス、マイネルアワグラス、マイネルチャールズなどを送り出したマイネプリテンダーとともに、ビッグレッドファームで大事にあたためてきた血統である。

3歳時には単勝万馬券の人気薄でレースを走ってきたマイネカンナだが、重賞勝ち馬にまで登りつめているように、長い目で応援したい繁殖牝馬の1頭である。