競馬にも二刀流の潮流?芝・ダートで成績残したミシュリフの種牡馬入り

日本で二刀流といえばメジャーリーグで活躍中の大谷翔平選手がまず浮かぶ方が多いかもしれません。

競馬界での二刀流の定義は、芝・ダートともにハイレベルなメンバー相手に結果を残しているイメージがあり、古くはホクトベガ、アドマイヤドンなどがいますが、最近では路線が細分化されたこともあり、競技が成熟していくにしたがって二刀流が減っていくというのは野球とも共通していく点なのかもしれません。

そういった意味で興味深いのが、フランスで種牡馬入りが決まったミシュリフです。

近年の世界競馬でトップクラスに君臨した1頭で、サウジアラビアのファイサル殿下の所有馬として、現役時代はイギリスのニューマーケットの名門といわれるジョン・ゴスデン厩舎に所属していました。

2歳時のデビューから足踏みが続いたものの、3戦目で未勝利を脱出し、3歳初戦となったサンバサウジダービーカップでは、日本馬フルフラットの2着に入り、イギリスに帰国しています。

その後はリステッド競走1着から飛躍を成し遂げ、重賞格付け初年度となったサウジカップで見事勝利し、芝・ダートでのG1勝利を決めています。

当時の日本代表といえるクロノジェネシスを相手に接戦を制してドバイシーマクラシックを制覇しており、日本の競馬ファンにとっても海外の馬券発売でよくお目にかかった1頭ではないでしょうか。

ミシュリフの来年の種付け料は2万ユーロということで、戦績を考えれば安いとも思われ、また北半球のオフシーズンには南半球へシャトル種牡馬として派遣される予定もあるとのこと。

日本の高速馬場適性、さらにダート適性もあると、さまざまなカテゴリーでの活躍が見込める期待が大きい種牡馬といえそうですね。