【ニュージーランドT2016注目馬】距離短縮中のサーブルオール、マイルに距離適正あり?
9日の中山のメインレースは3歳馬のマイル重賞・ニュージーランドT(G2)が行われる。上位3着にまでNHKマイルカップの優先出走権が与えられるこのレース。今年、注目してみたい1頭はサーブルオール(牝3 美浦・萩原清厩舎)
現在までの戦績
現在は3戦2勝という成績であり、まだ数はそんなに使っていないグループの1頭となる。デビュー戦が芝の2000メートルであり、2戦目は1800メートル、前走の3戦目が1600と一戦ごとに距離短縮をしている。
脚質
デビュー戦は前半1000メートルが63秒9と新馬特有のスローとなり、この流れを後方10番手前後から差し切り勝ち。
2戦目の若竹賞(3歳500万)は、道中ややムキになって走ってはいたが、直線の坂を上がってからの末脚は能力の高さを感じさせてくれたレースとなった。
結果は4着だったが、2着のクィーンズベストはその後チューリップ賞(G3)4着、3着のゲッカコウは次走でフラワーカップ(G3)2着と好走しており、勝ち馬のジークカイザーも2戦2勝の素質馬で次走出走予定の京都新聞杯(G2)でも注目されており、決して弱い相手に接戦をしているわけではない。
3戦目は初のマイル戦となった黄梅賞(3歳500万)。このレースは前半600メートルが36秒6、800メートルが48秒7のゆったりとしたペースとなったが、サーブルオールは前走と比べると折り合いもついており、道中は4番手でレースを進めた。
直線はインコースの狭いところを割って伸びてきており、最後まで末脚が衰えることなく1着。仕掛けてからトップスピードに入るまでに少し時間を要するところがあるが、一度エンジンがかかり始めると非常に底力を感じさせる脚を披露してくれる。
馬体重は480キロ台の馬だが、それ以上に大きく見せて大物感もあるように見える。
血統
母のモンローブロンドはファンタジーステークス(G3)2着や秋華賞(G1)6着などの実績がある馬。産駒は短距離を中心に使われている馬が多い。サーブルオールが中距離でも結果を残しているのは、父のハービンジャーの影響があるかもしれない。
15年の京成杯(G3)を勝ち、菊花賞(G1)でも6着に入線したベルーフや、同じく今年の京成杯を制したプロフェット、神戸新聞杯(G2)3着などのトーセンバジルらが産駒におり非常に中距離以上で魅力的な産駒を輩出することが多い。
総評
サーブルオールにとって、今週のニュージーランドTはマイル戦の競馬となるが、今回が4戦目の競馬とキャリアが浅いため一戦ごとの上積みが見込めそうな点もプラス。小回り中山でエンジンのかかりが遅いのは少し気にはなるが、仮にここで負けても広々とした東京コースのNHKマイル(G1)までは注目してみたいと感じている。