異色の余生を送るプレミアムボックス

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競走馬の余生の過ごし方は様々ですが、競馬ファンの目に留まりやすい繁殖牝馬、種牡馬以外となると、必ずしもどのような道へ進んだか把握しきれないというのがあるのではないでしょうか。

功労馬や乗馬、競馬場での誘導馬など様々な選択肢がある中で、第二の馬生として異色の道へと進んだのが芝1200mを主戦場に長く活躍し、CBC賞、京阪杯、オーシャンSと短距離G3を3勝したプレミアムボックスです。

毎年7月最終週に、福島県南相馬市を中心に3日間にわたり行われる「相馬野馬追」は国内最大規模の馬事イベントです。勇猛な甲冑姿に身を包んだ武者を中心に街を行軍する「お行列」、本陣となる雲雀ヶ原祭場地を舞台にした草競馬の「甲冑競馬」や「神旗争奪戦」が行われ、国の重要無形民族文化財にも指定されている1000年以上の歴史があるイベントですが、その馬追に参加している騎馬のほとんどが、実は元競走馬となっています。

そんな相馬野馬追に参加しているのがプレミアムボックスで、現役時代は社台レースホースの所有馬だったこともあり、出資していた一口会員なども会いに来ているとのことです。

競走時代とは異なり、70キロ前後ある男性が騎乗し、さらに30キロ前後の甲冑を背負っていることもあって約100キロの斤量を背負って祭りに参加しているわけですが、年に一度の晴れ舞台で、重賞勝ち馬が誇らしげに駆ける姿は、出資していた方のみならず、競馬ファンとしてもぜひ一度見てみたいものです。