【新潟2歳ステークス2023予想】アスコリピチェーノvsルージュスタニング、大物候補2頭の対決に注目

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今週は夏の2歳最強マイラー決定戦「新潟2歳S」が開催。世代最初のマイル重賞ということで、この世代のレベルを図る上でも見逃せない一戦だ。

今年の主役は2頭。1頭目は東京芝1400mの新馬戦で大外一気を決めたアスコリピチェーノだ。

叔母には2015年のローズSを制したタッチングスピーチ、2019年の菊花賞で2着だったサトノルークスを持つ血統馬。2代母のリッスンも英G1・フィリーズマイルの勝ち馬で母系の質も高い。先々へ向けての期待は大きい一頭だ。

先行なだれ込みタイプが多い印象が強いダイワメジャー産駒だが、デビュー戦では極上の瞬発力を持っていることを証明。そのデビュー戦は序盤は後方であまり身が入っていないように見えたが、直線では馬群の隙を割って上手く外へ持ち出すと、しっかりと反応して一気に前を捕えていった。終わってみれば上がり3F33秒3の末脚で差し切る強い勝ちっぷりで、一気に突き抜ける完勝劇だった。

デビューはC.ルメール騎手が手綱を握ったが、今回は北村宏司騎手へ乗り替わり。この夏の新潟では毎週馬券に絡んでおり、新潟は得意な騎手という印象も強い騎手だ。乗り替わりで評価を落とすこともない。連勝で初タイトルをつかめるかに注目だ。

2頭目の主役級は、中京マイルの新馬戦を快勝したルージュスタニングだ。

米国トップ種牡馬のイントゥミスチーフ産駒で、叔父には2016年のブリーダーズカップクラシック、2017年のドバイワールドCなどG1・4勝を挙げているアロゲートなどがおり、こちらも魅力的な血統背景の超良血馬だ。

デビュー戦は3番手から上がり34秒3の末脚で差し切った。好位からノーステッキのまま抜け出す強い内容で、2着馬も次戦で勝ち上がっていることから、レースレベルも決して低くはなかったことが分かる。

ただ、同産駒にはダートの活躍馬が多く、この馬自身もデビュー戦の馬体重が492kgと馬格は十分。瞬発力の決め手が武器であるアスコリピチェーノに対してこちらはパワータイプ。タフな中京で稍重から良に変わってすぐの馬場で、ラスト1F11秒4は中々出せない数字だ。

1週前の追い切りではCWで6F81.2-4F49.9-2F21.8-1F11.0と驚異的なタイムを計時。1度使って上積みは十分。中京と同じ左回りの新潟なら、舞台も問題なし。無傷の重賞Vで暮れの阪神JFへと進められるかに注目だ。

波乱は少なく、デビュー戦を強い勝ち方で勝ち上がってきた馬がそのまま上位に来る傾向が強い同レース。今年はアスコリピチェーノとルージュスタニング。この2頭が上位争いを演じることになりそうだ。