JRAホープフルS(2022)でG1完全制覇なるか?武豊✕セレンディピティ

いよいよ中央競馬のラストを飾る重賞「ホープフルステークス」が28日に中山競馬場で開催。注目が集まるのはJRAのG1・24レースの完全制覇がかかっている武豊騎手だ。現在JRAで実施されているG1・24レースのうち、23レースで計79勝を挙げており、平地G1完全制覇に“あと1”でホープフルSを残している。ここを勝てば、前代未聞の史上初JRA・G1完全制覇達成となる。

騎乗予定馬は、阪神芝2000mの未勝利戦を快勝して駒を進めてきたセレンディピティだ。デビュー戦と未勝利戦はいずれも松山弘平騎手が手綱を握っていたが、ハーツコンチェルトへの騎乗が決まっているため、今回は武豊騎手と初コンビを組んでの参戦となる。

新馬戦では京都2歳Sで1番人気に推されたグランヴィノスと0秒2差の2着に好走。1番人気で迎えた未勝利戦はメンバー最速の上がり3F34秒7の脚を使って4馬身差の完勝を果たした。仕草や馬体はまだまだ幼さを残しており、スタートでも出遅れ、道中も掛かり気味と完成度はまだ低い走りながらも4馬身差の完勝は評価したいところ。負かした相手の勝ち上がりが無いのでメンバーレベルがそこまでだったとも言えそうだが、同レースでテンション・気性面でガス抜きがされるなら、次走は大きくパフォーマンスを上げてくるのではないだろうか。さらに鞍上がベテラン・武豊騎手となれば、上手くリードしてくれる可能性は高そうだ。

クリアすべき課題は多く、大目標のクラシックまでに何とか形にしていく長い目で見るスタンスが必要となりそうな1頭ではあるが、ここを勝てばダービー頃には大物になっているということも十分あり得る。鞍上の武豊騎手にとっても、ここでJRA・G1完全制覇を果たし、同馬を来年のクラシックの主役候補へと導けるなら本望だろう。

伏兵的な立場での参戦となりそうなだけに、妙味も十分。寒さを吹き飛ばす熱い走りに期待したい。