【JRA北九州記念2023予想】シゲルピンクルビー長期休養明けでも狙える仕上がり

日曜は小倉競馬場で1200mのハンデ重賞「北九州記念」が行われます。このレースは荒れやすい条件が絡むこともあり、例年頭数が揃うことからも、過去10年のデータを見ても1番人気が未勝利馬というケースが見受けられます。

昨年は16番人気のボンボヤージが斤量51kgを背負いながら勝利し、2014年や2017年には3連単が100万円を超えるなど、一筋縄ではいかない面白いレースです。今年もフルゲート18頭が出走し、ハンデも52kgのスティクスからトップハンデが58kgのトゥラヴェスーラまで幅広く分布しており、荒れそうな気配が漂っています。

その中でも特に注目すべきは、ハンデ55kgの5歳牝馬、シゲルピンクルビーです。シゲルピンクルビーは新馬戦を1番人気で制し、3戦目ではG2フィリーズレビューを制覇した実績馬。しかしその後は11戦してオープンクラスでの勝利は1回だけで、馬券内に入ることもままならない成績です。今回はさらに半年の休養明けということで狙いにくい状況ですが、その休養期間が逆に今回の狙い目となっています。

シゲルピンクルビーにとって、半年の休養はこれまでで最も長いものでした。この休養期間は単なる休息ではなく、慢性的な背腰の痛みをしっかりと治療した結果です。調教師の渡辺氏もインタビューでは「現在は痛みのない状態である」と述べており、調教時計も非常に素晴らしいものでした。全体の調教時計は普通ですが、坂路でのラスト1ハロンが11.5秒と驚異的な伸びを見せました。過去の調教記録と比べても、その切れ味が際立っています。

気温が異常に高い異常気象が続く中、夏の競馬において馬の体調面は心配材料ですが、馬の健康が最優先。競馬は人々の楽しみの一つではありますが、馬が健康でなければ好走は期待できませんし、暑さに耐えることも難しいでしょう。ここで重要なのは、調教師や馬主が馬の状態を考慮し、じっくりと体調を整え治療を施した結果が、レースでのパフォーマンスに繋がるという点です。

したがって、波乱含みの北九州記念においては、十分な治療を受けて万全の状態になったシゲルピンクルビーに大きな妙味があると見て、激走に期待したいと思います。