中野省吾、引退。2018年度の騎手免許失効

2017年度の制裁数が15回を数えたこととその内容を加味されたことで、2018年度からの騎手免許が交付されない中野省吾騎手(船橋・渡邊薫厩舎)が30日、ラスト騎乗となる大井競馬最終日で7鞍に騎乗し、未勝利に終わった。

中野騎手は3月31日をもってNARの騎手免許を失効する予定となっており、再び南関東の騎手免許を取得するには来年度4月1日付の騎手免許試験に合格しなければならない。

中野騎手は2009年にデビューし、昨年はJRAワールドオールスタージョッキーズで地方代表騎手として参加し総合7位にランクインするなど、南関東の期待の若手騎手として注目されていた。

しかし、上記で記したように制裁数の多さが目立つ騎手でもあった。昨年9月28日の船橋5Rでは、発走直後に同騎手の腕にかみついた他馬の頭部をムチで叩き、4日間の騎乗停止処分となった。当日は2レースの騎乗が残っていたが、精神的ショックを理由に騎乗を乗り替わったことなども、問題視されていた。

今月15日夜の騎乗後も、来年度の騎手免許試験の不合格を伝えられた中野は、第12回船橋競馬第5日目に調整ルームに入室したが、その後無断退出したため10日間の騎乗停止を受けていた。その理由として「断捨離のため、自分の部屋に帰って掃除をしていました」と話している。

南関東では2015年に御神本訓史が更新試験で不合格になったことがあるが、同騎手は再受験し、2017年4月1日付で復帰している。しかし、16日に採決のため船橋に呼び戻された中野騎手は「来年度の再受験は考えていません。騎手はもういいかなと思っています。第二の人生を歩むつもりです」と話しており、騎手を引退することを表明した。