波乱傾向の葵ステークス、格上げ元年は“見”が正解?

今週は新設重賞・葵ステークスの第一回が土曜京都のメインレースで開催されます。テコ入れなら先にダートのほうが望まれている声も多そうな3歳春の重賞ですが、芝の短距離路線も確かに手薄だったこともあり、NHKマイルカップでは長かったり、レベルが若干劣ったりといった馬たちにとっては歓迎の舞台となっていることでしょう。

重賞としては今回が第一回になりますが、これまでオープン競走として開催されていた歴史はあります。といっても、過去10年の勝ち馬をみていくとロードカナロアの名前がキラリ光る以外は出世レースとは言い難い面がありますが、更に遡るとカルストンライトオやダイタクヘリオスなどの名前もあります。重賞へ格上げされたことで今後は傾向も変わり、偉大な先輩に近づくことのできる馬が輩出されるでしょうか。

主なメンバーを見てみると、重賞実績も豊富なアサクサゲンキをはじめとして、これまでも短距離に拘って3戦全勝しているアンフィトリテや、川島騎手との相性も抜群のアルジャーノン、桜花賞から距離短縮で期待ができるアンヴァルなど有力馬が多数集まり、フルゲート16頭に対し登録は28頭と出走までが狭き門となっています。

馬券の傾向は読み難く、昨年の馬単では2番1番人気で決まったにもかかわらず3030円もつき、3連単では数十万馬券も珍しくなく、2008年には182万馬券が出る大波乱となりました。

特に今年は重賞格上げ元年ということで、一攫千金の可能性はあるものの例年とは出走馬の質や傾向も変わってきている、これまでのデータもどこまで信用したものかといった観点でいえば馬券購入自体を見送るのが正解かもしれませんね。