ダート路線が混沌としている理由

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ホッコータルマエ・コパノリッキーの全盛期以降、これという中心馬がおらずGⅠや重賞の度に勝ち馬が変わる混沌とした状況で、低迷していると感じるダート路線だが、その理由は大きく2つあるかと思う。

1つはリーディング上位の種牡馬でダート適性が高いのがキングカメハメハくらいしかおらず、そのキングカメハメハが種付け数を制限していること。もう1つは最優秀ダートホースなどに輝いたダートGⅠを何勝もした馬から現状後継馬が出てきていないことである。更にダート路線を支えていた1頭、ゴールドアリュールまで死んでしまったのだからダート路線の見通しは明るいとは言い難い。

スプリント路線にも同様の現象が起きており、サクラバクシンオー亡きあと低迷している印象を持っているが、こちらはロードカナロアにかかる期待が大きく、また期待していいのではないだろうか。

それにしてもダート・スプリントでもトップホースを輩出していたサンデーサイレンスの万能さを改めて思い知る。

ダートに関してはクロフネのような外国産馬にも期待したい状況と思える。ダートの本場と言えば北米。北米のチャンピオンサイアーと言えばタピットだが、タピットの日本の「砂」へ対する適性には厳しい印象もあり、タピット以外の種牡馬のほうがクロフネ的な馬が出現する可能性は高いかもしれないと思っている。

あとはやはりスプリント路線のロードカナロア的な馬がキングカメハメハやゴールドアリュールの後継種牡馬から出てくることに期待したい。ベルシャザール・ホッコータルマエやスマートファルコン・コパノリッキーからGⅠホースが誕生し、サイアーラインが伸び、ダート路線が底上げされることが望まれる。