【皐月賞2017予想】スワーヴリチャードは過剰人気?”2つの不安要素”を徹底考察!

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いよいよ今週末は牡馬クラシック第一弾の皐月賞が開催される。今年の皐月賞は特に2頭の馬が人気を集めている。69年ぶりの牝馬Vが期待されている紅一点のファンディーナと、皐月賞馬を多く輩出する共同通信社杯を2馬身半差で快勝したスワーヴリチャードだ。

ファンディーナについては過去の記事でも記した通り、これまでの牝馬とは一線を画する強さを持っており、コンビを組む岩田康誠騎手も「ウオッカ級」と絶賛するほどの馬だ。私自身も今回の皐月賞で本命視しており、高いパフォーマンスに期待している。

さて、共同通信社杯馬のスワーヴリチャードの方はどうか?前走共同通信社杯組は過去10年で1着4回、3着2回と優秀な成績を残しており信頼度の高いローテではある。その共同通信社杯でスワーヴリチャードは良い位置につけてそこから鋭く突き抜けての完勝と非常に印象強い競馬で完勝している。

確かに前走の評価は高いし人気するのも分かるが、個人的には全体で見て4,5番目くらいの評価。現時点での記者の評価やインターネットの某競馬ポータルサイトの予想オッズを見る限りでは1,2番人気に推されているが、少々過剰人気の感がある。

スワーヴリチャードの”2つの不安要素”とは?

スワーヴリチャードの不安要素は2つ。1つ目は右回りが苦手ということ。もっと言えば、競馬がまだ不器用という印象が強い。新馬戦からコンビを組んでいる四位洋文騎手は今週行われた追い切り後に「中山の皐月賞というのは、どうしてもごちゃつくというか、東京と流れも違います。スワーヴリチャード自体、まだそんなに器用さがないので、どちらかと言うと東京のような広い競馬場の方が競馬がしやすいのかなという感じはします。」と、不器用さを指摘し、東京向きであることを明かしている。

さらに、同馬を管理する庄野靖志調教師も「少し右にもたれる面などがあるので、左回りの方が得意なのかなというところは見受けられます。」と、右回りではモタれる傾向にあるとコメント。スワーヴリチャードの荒ぶった感じの走りは個人的には好きなタイプなのだが、器用さが求められるトリッキーな中山の舞台には気質的に向いていない気がする。

2つ目の不安要素は出遅れ癖だ。全4戦全てで出遅れているように、スタートの悪さが目立っている。前走の共同通信社杯では最内1番からのスタートで、内の先行馬がスペースを作ってくれて、かつスローで良い位置で競馬ができたおかげで出遅れの不利が裏返ってうまい具合にハマったという感がある。

出遅れ癖がある以上は今回も前走のように良い位置で競馬ができるとは限らない。今回も2番と内目には入れたが、11頭立てだった前走とは違い今回は18頭で舞台は中山コース。差し馬でこの枠では内で詰まる危険性がある。使える脚は短いので仕掛けを待ちたい馬だし、多頭数の中山2000mで前につけれるイメージもわきにくい。

以上のことからも、今回の皐月賞に限っては1,2番人気に推されるほどの馬ではなく、むしろ買いづらいというのが今回のスワーヴリチャードにおける見解だ。とは言えトップスピードの質は確かなモノを持っているし、ギアチェンジも上手い。ただ、右回りの不安や出遅れ癖のことを考えるとここよりもダービーで狙った方がいいのかもしれないと感じる。ここでもし負けてダービーで評価を落とすなら尚更狙ってみたいが、果たして結果はいかに…。