【クイーンS予想2023】ドゥーラは〝危険な人気馬〟か?

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新潟競馬の日曜メインは北の大地で行われる乙女の祭典「クイーンステークス」。

主役候補は昨年の札幌2歳Sの覇者でオークス3着のドゥーラが最有力か。デビューから未勝利、札幌2歳Sを連勝と札幌は好相性。以降は3戦連続で掲示板外と結果を出せなかったが、前走のオークスではアッと驚く15番人気で3着激走と、改めて高い能力を示した。

秋は秋華賞やエリザベス女王杯といった大舞台でも見たい1頭だ。実りの秋へ向けた始動戦ということで、ここは無様な競馬は見せられないところだろう。

ベスト舞台で51kgの軽量となれば期待度も高くなるが、不安材料も少なくない。まずは1800mという距離だ。阪神JFでは6着、チューリップ賞は15着、桜花賞は14着とマイル戦は惨敗しており、長い脚が繰り出す大きなストライドはマイル戦においてはやや不利に働いた様子で、忙しすぎたという印象。大箱の府中からやや小回りな札幌へ替わる点は思ったほどプラスにはならないという可能性もあるだろう。

キャリア全2勝はいずれも1800mという実績から一見ここは適距離のように思えるが、2400mのオークスで巻き返したように、中距離向きの馬ではないかというのが筆者の見立てだ。

また、51kgの軽量についても素直にプラスと捉えきれないところがある。3歳馬は軽斤量が一見アドバンテージにも見えるが、過去10年で3歳馬は【1-0-0-10】と不振であり、軽量を背負っているからと言って飛びつくのも危険に思える。むしろ斤量で嫌われているような妙味馬がいるなら、そちらの方を狙いたくなる。

陣営の意識はどうだろうか。高橋調教師は内回り京都の秋華賞を意識した上で「相性のいいコースで自然にいい位置につけられるかを試してみたい」とコメントしており、今回は先行策を示唆。春はテンからスピードに乗って行けず敗れているので、このあたりを修正していきたいという思惑もあるはずだ。試走的な使われ方をするのなら、重い印を打っていいものかという疑問も生まれてくる。

G1・3着の実績、2戦2勝の1800m、51kgの軽量と買いたくなる要素は多いが、信頼しすぎると痛い目に合う可能性も十分あるということは覚えておきたい。