【天皇賞秋2024予想】本来の力が戻ってきたステラヴェローチェ、雨・重馬場を味方にG1初制覇へ
東京競馬の日曜メインは「天皇賞・秋」が開催。ジャパンカップや有馬記念に続く、古馬の中長距離G1王道路線の開幕戦だ。G1馬のドウデュース、リバティアイランド、ジャスティンパレス、ソールオリエンス、タスティエーラ、ベラジオオペラの6頭に、勢いをつけて臨むレーベンスティールやノースブリッジなど、実力馬が集結した。
そんな中で注目したいのは、バゴ産駒の6歳馬ステラヴェローチェだ。3歳時には皐月賞、ダービーともに3着、菊花賞4着と、クラシック戦線で常に掲示板に名を連ねた実力馬だ。しかし、4歳で屈腱炎を発症し、約1年半の長期休養を余儀なくされた。その後5歳秋に復帰し、3戦目の今年3月のリステッド・大阪城ステークスで勝利。ようやく中長距離G1路線に返り咲いた苦労馬だ。
その後も春の大阪杯で4着、札幌記念で3着と、勝利はないものの古馬中距離路線で上位との差を詰めてきており、本来の実力が戻りつつある。G1馬6頭や前走G2勝ち馬たちと比べれば実績はやや劣るかもしれないが、週末の天気が崩れる予報が彼に味方しそうだ。ステラヴェローチェは、不良馬場で2戦2勝と、血統的にも実績的にも雨が得意。今回の出走馬で重馬場が得意そうなのはステラヴェローチェとソールオリエンスのみで、雨が降るほど上位との差が縮まるだろう。
さらに、今回初めてステラヴェローチェに騎乗するのは若手の佐々木騎手。デビュー3年目の佐々木騎手は初年度は9勝だったが、2年目の昨年に68勝を挙げ、今年も先週までで既に66勝と成長を続けている。G1戦線ではルメール騎手が連勝しているが、今年は菱田騎手、津村騎手、菅原騎手、西村騎手と初G1制覇のジョッキーが次々と誕生する「初G1勝利の年」ともいえる。3年目の佐々木騎手もその流れに乗る可能性はある。
リーディング上位のジョッキーがG1勝利を多く挙げるのは当然として、まだ上位ではない佐々木騎手も、これまで有力馬に騎乗する機会は少なくとも、しっかりと成績を残してきている。有力馬への騎乗チャンスがあれば、十分な結果を出す実力は備わっているはずだ。
今回の天皇賞・秋では、長期休養を経て力が戻りつつあるステラヴェローチェが、雨予報と有望な若手・佐々木騎手とのコンビで念願の初G1制覇を達成する姿を期待したい。