【鳴尾記念2019予想】メールドグラース、父も通った道へ
ルーラーシップと言えば非サンデーサイレンス系種牡馬であり、キングカメハメハの後継種牡馬のうちの1頭でもあります。ライバルのロードカナロアが頭一つ抜け出してしまった感はありますが、サンデーサイレンスの後継種牡馬たちが伸び悩んでいる中で、初年度産駒のキセキが菊花賞を制し古馬重賞戦線で馬券内常連に位置するなど将来性のある種牡馬です。
そんなルーラーシップ産駒で注目したいのが、今週の鳴尾記念に登録しているメールドグラースです。未勝利脱出までに6戦し、各条件を苦労して勝ち上がってきた印象のある馬ですが、1000万下勝利から完全に本格化したか、トントン拍子の3連勝で前走の新潟大賞典で重賞制覇に至りました。
管理する栗東・清水厩舎としてはキタサンブラック引退以降は重賞戦線において存在感をなくしてしまっていたため、新たな看板馬として大いに期待をかけていることでしょう。また、騎乗するレーン騎手にとっても日本での重賞初勝利を届けた馬になります。ヴィクトリアマイルまでの勢いが凄まじすぎたおかげでオークス、ダービーと結果的に人気を裏切る形になってしまいましたが、再度勢いを取り戻したい思いもあるかもしれません。
展開を考えたときにライバル馬で注目したいのは、前で競馬をするタニノフランケルと武豊騎手のコンビとなりそうです。レーン騎手としてはここを交わせば勝ち負けという構図もわかりやすく、前走の新潟大賞典よりも目標を決め打ちしやすい利点があるのではないでしょうか。
父ルーラーシップも勝利しているレースであり、2015年ラブリーデイの快進撃が始まった舞台でもあります。また、2016年の1, 2着馬サトノノブレスとステファノスは海外G1にも参戦しており、幅広く活躍馬を輩出するレースと言えます。登録段階で12頭と、思ったほど頭数は揃わないことになりそうですが、安田記念同様に注目したいレースです。