種牡馬生活を引退したグラスワンダー、系譜は晩成血統となるか?

1998年の有馬記念から翌年の宝塚記念、有馬記念とグランプリレースを3連勝したグラスワンダーが昨年、種牡馬を引退しました。

競走馬引退後は社台スタリオンステーション、その後はブリーダーズ・スタリオン・ステーション、ビッグレッドファームと種牡馬生活を送り、スクリーンヒーロー、アーネストリー、セイウンワンダーなどの活躍馬を輩出してきましたが、種付け状況と年齢を考慮して、種牡馬生活を引退し、ビッグレッドファームに隣接する明和牧場で「引退名馬繋養展示事業」の助成を受ける引退名馬として、今後は余生を送ることとなりました。

明和牧場といえば、これまでメイワキミコ、ハワイアンイメージ、スタビライザーなどを生産してきた名門牧場の1つで、繁殖牝馬として導入した凱旋門賞馬サンサンの一族からは、ウィンザーノット、スプライトパッサー、サクセスストレイン、ネイティブハートと、昭和、平成の競馬を彩る馬たちを送り出しました。

また元祖アイドルホースとも言えるハイセイコーが種牡馬生活を送ったことでも知られる牧場です。

現在は新型コロナウイルスの影響もあり見学中止となっていますが、事態が収拾した後は再開の可能性もあるだけにその日を楽しみに待ちたいところです。

グラスワンダー産駒の中ではスクリーンヒーローがモーリスという超大物を輩出したこともあり、スクリーンヒーロー、さらにモーリスへと系譜は受け継がれています。

モーリス産駒はまだ期待ほどの活躍は見せていない印象もありますが、グラスワンダー自身は2歳から活躍していたものの、スクリーンヒーロー、モーリスともに本格化したのは古馬になってからということもあり、晩成型の大物にも期待して初年度産駒のみならず、今後の産駒たちの動向にも注目しておきたいところですね。