濃密なインブリードを持つクリスマスの初仔が誕生

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先月行われた今期初の2歳重賞である函館2歳ステークスは、新種牡馬キズナの産駒ビアンフェが優勝しました。デビュー間もないこの時期の2歳戦の芝1200mは、スピードの速さのみならず仕上がりの早さも求められるレースと言えます。

「夏なのにクリスマス」と話題になった2013年のこのレースの勝ち馬であるクリスマスは、記録にも記憶にも残る1頭と言えるでしょう。馬体重426kgでの優勝は馬齢の改定で2歳ステークスとなった2001年以降で最軽量馬体重であり、デビュー戦となった函館芝1200m芝での勝ち時計の1分9秒3は当時の2歳コースレコードでした。

早熟馬の多さが囁かれる函館2歳ステークス勝ち馬において、その後阪神JF、オークスまでコマを進め、5歳時にはTVh杯、UHB賞を連勝し、古馬オープンでも実績を残した競走馬でした。

そんなクリスマスが、今年初仔となる牝馬を生みました。父はオルフェーヴル、母の父バゴまでは言うことなしですが、父の父、そして母母父がステイゴールドで2×3と冒険とも言える配合となっています。いわゆる奇跡の血量と言われるのが3×4のインブリードになりますが、それを大幅に上回るため、ゲームなどでは「危険な配合」と危惧されるような血の濃さでもあります。

インブリードの実績馬の代表格とも言えるエルコンドルパサーよりも更に濃い血統となりそうなこの馬ですが、短距離路線で活躍した母にオルフェーヴルという組み合わせは、母ダイワパッションのエポカドーロなどもいるため、当歳馬でまだ名前も発表されていませんが今後も話題となりそうな1頭ですね。