【菊花賞2022予想】長距離巧者の武豊✕大味競馬ヤマニンゼストの激走期待

阪神競馬の日曜メインは牡馬クラシック最終戦となる菊花賞がいよいよ開催。ダービー馬で凱旋門にも挑戦したドウデュース、ダービー2着のイクイノックス、同4着のダノンベルーガが出走しないのは残念なところですが、混戦ムードの今年は予想のし甲斐がありそうです。

ダービー路線組が実績的には上位となりそうで、3着だったアスクビクターモアと9着だったジャスティンパレスはそれぞれセントライト記念、神戸新聞杯で結果を残し、ダービー組の力を証明してくれました。他路線組も、セントライト記念を勝って一躍主役級に躍り出たガイアフォースを筆頭に、北海道や新潟で力を付けてきた上がり馬も集結しました。

そんな中で注目しているのは、前走神戸新聞杯で12番人気ながら2着に入ったヤマニンゼストです。何と言っても長距離は騎手の腕が重要視されるだけに、前走から騎乗している武豊騎手とのコンビは期待感を高めます。

ヤマニンゼストはデビュー戦が12番人気と人気がなく、その後も4戦して勝ち切れない競馬が続いていましたが、5戦目の未勝利戦を新人の鷲頭騎手とのコンビで勝利しました。この勝利が鷲頭騎手のデビュー初勝利となり、記念すべきレースでした。

レースを見ますと、1番枠で内々を進んでいたヤマニンゼストは直線に向くと外々に進路を変更して、なかなか思い切った差し切り勝ちを収めました。そして次戦、札幌の1勝クラスを同じく鷲頭騎手とのコンビで連勝するのですが、ここも小回りの札幌で大外を走って2馬身差をつけて勝利しまいた。こうした思い切った競馬はこの馬の大きな魅力です。

その次が札幌の2勝クラスで敗退しましたが、勝馬は同じく菊花賞にも出走している昇り馬のドゥラドーレスでした。ここでは大外をぶん回して追い込むも届かずの6着でした。そして続く神戸新聞杯では、最内でじっとしてそのまま最内から抜け出すと言う競馬で2着に食い込み、菊花賞への出走権を獲得。

これまで競馬を見ますと、大外をぶん回す思い切りの良い競馬だけでなく、内から馬群を縫っても結果を残しているのは力がなければできないことです。

昔古くからの競馬ファンならご存知の方もいらっしゃると思いますが、所属する千田調教師さんのお手馬「マチカネムラサメ」という大逃げ戦法を魅せてくれる馬がおりました。直線までは絶対先頭キープし、そこからぐんぐんと差が詰まって粘りきるか、抜かれるかという極端な競馬でファンを楽しまさせてくれた馬です。思い切りの良い馬で競馬を盛り上げてくれる千田師の馬ということで、ここは一つ激走に期待したいと思います。

余談が多くなりましたが、今年の菊花賞は長距離大得意の武豊騎手とのコンビで挑むヤマニンゼストが、大味な競馬ながらも激走してくれると期待し、応援したいと思います。