偉大なる父を超えられるか?芝ダート兼用で晩成馬も出せる注目種牡馬

肩書に「世界の」とつく馬と言えば、最近ならロードカナロアやモーリスあたりが思い浮かびます。単純に海外で結果を出すだけではなく、そのカテゴリで世界トップクラスであるという説得力が必要ですが皆さんは元祖といえば誰を思い浮かべるでしょうか?私はタイキシャトルがそうだったと思います。

泥のような重馬場から良馬場までこなし他馬を圧倒するスピードとその強さは未だに強く印象に残っています。馬の名前ももちろんのことながら「フジサワ」の名をヨーロッパに知らしめる切っ掛けにもなった馬ではないでしょうか。

そんなタイキシャトルも今年種牡馬を引退し、NPO法人引退馬協会の所有する功労馬として余生を過ごすこととなりました。昨年まで現役の種牡馬だったということで、現役の産駒もこれからデビューする若駒も出てきますが、代表産駒の1頭で後継種牡馬でもあるメイショウボーラーも気がつけば17歳になりました。

フェブラリーステークスを勝利し、根岸ステークスでは短距離としては驚異的な7馬身差を叩き出し、タイキシャトルから受け継いだスピードを遺憾なく発揮したメイショウボーラー。種牡馬としても昨年は、ニシケンモノノフがJBCスプリントでコパノリッキー撃破の金星をあげ、ラインミーティアもサマースプリント王者となり、JRA種牡馬リーディングで初のトップ20入りとなる19位へ貢献しました。

注目すべきはニシケンモノノフ7歳、ラインミーティア8歳と競走馬としては高齢に差し掛かっている点。つまり、古馬になってからの成長力というのをこの2頭が証明してくれていることにあります。受胎条件60万円、出生条件80万円という価格設定で長く走り、重賞を勝てる産駒を複数出したということは生産者に対する強力なアピールとなったはずで、今年は例年よりも良質な繁殖牝馬が集まる可能性もあります。

スターホースの王道と言えばやはりクラシック中心に考えてしまうため、メイショウボーラーのこの特性では檜舞台には遠いかもしれませんが、自身は2歳からバリバリ活躍していたのも事実です。舞台こそ短距離に特化しつつありますが、スピード能力の高い種牡馬が重視される昨今のトレンドにおいては、父タイキシャトルの引退も相まってこの馬にかかる期待は非常に大きくなってきています。

晩成の成長力、芝ダートを問わない成績、潜在的には2歳から走る期待感も持て、生産者目線でコストを考慮に入れると種付のしやすいメイショウボーラー。毎年100頭近くの繁殖牝馬が集まるのも信頼の証でしょう。昨年の成果が認められ肌馬の質が向上したとすれば2年後にはどのような産駒がデビューしてくるか、まずは今年の種付相手にはぜひ注目したい種牡馬ですね。