もし、ライスシャワーが種牡馬になっていたら。

ライスシャワーはリアルシャダイ産駒のバリバリのステイヤーだった。菊花賞では、あのミホノブルボンの3冠を阻止。そして、天皇賞・春ではメジロマックイーンの3連覇を阻止した。3冠を阻止するは、3連覇は阻止するはで、関東の刺客と呼ばれた期待の星だった。

そんなライスシャワーはしばらく、低迷期に入ってしまう。そして1995年、春の天皇賞で直線抜け出し、後続を引き離す。この時地上波の実況をしていたのが、名実況で有名な杉本清氏だ。杉本氏は【やっぱりライスシャワーは強いのか!!】と言った。そして1頭の馬だけが、諦めずに直線追い込んできた。蛯名正義騎手騎乗のステージチャンプだ。セーフティリードと思われた差がどんどんなくなり、2頭馬体が内外馬体が並んだ所がゴール。

蛯名正義騎手がガッツポーズを思わずしてしまうほど際どかった。しかし、ライスシャワーはハナ差残していた。復活勝利を挙げた瞬間だった。この後、ファン投票1位で、宝塚記念に出走したがレース中に故障を発症し、予後不良になってしまった。もう21年前の事である。

ライスシャワーを知らない競馬ファンも多い。そして、ライスシャワーの父リアルシャダイを知らない人も多い。ライスシャワーが種牡馬になっていたら、やはり長距離馬を多く輩出していたのだろうか?今の時代中距離が主流なので、長距離適正が高いと天皇賞・春を目指すが、そこまでに長距離レースが少ない為に天皇賞・春に出れば間違いなく好勝負と思われる馬も、そこに辿りつくレースが、なかなかない事が予想される。

ライスシャワーはバリバリのステイヤー。ここにスプリンターを配合したらどうなったのだろうか?リアルシャダイにフラワーパークを配合したらどの様な産駒が誕生したのか?非常に興味深い。究極のスプリンンターにバリバリのステイヤーを配合するのである。今ではゲームの世界でしか再現出来ない。ライスシャワーが無事引退していれば、G1・3勝。間違いなく種牡馬になっていただろう。どんな産駒が誕生していたのかが非常に興味深い。