初物尽くしのネロを推せる理由とは?キーンランドカップ考察

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勝ち馬にスプリンターズSの優先出走権が与えられることもあり、大目標を見据える陣営にとって本賞金の過不足を気にせず調整ができるようになる。そういう意味で1着と2着の差が他よりも激しいとも言えるレース。それが今週の札幌競馬場で開催されるキーンランドカップです。

脚質転換で後ろからの競馬も示唆されているシュウジも人気を集めそうなところではありますが、今回の斤量が58kgで前走10着からの巻き返しとなると、モレイラ騎手の手にかかっても厳しいものがあるでしょう。また、昨年の覇者ブランボヌールも勢いに陰りを見せており、三浦皇成騎手の復帰を重賞で祝いたいところですが、こちらも苦戦が予想されます。

人気馬が不安なときこそ穴馬。そこで今回狙ってみたいのがネロです。前走アイビスサマーダッシュでは、得意な直千コースにかかわらず人気を裏切り大敗を喫しましたが、休み明けだったこともあり、このメンバー相手に単勝2桁配当がつくほど人気が落ちる馬では本来ないはずです。

そして注目の鞍上はWAJSで札幌競馬場に参戦する南関東の若手・中野省吾騎手です。昨年は159勝をおさめ、南関東のトップジョッキーとしての歩みを始めました。一流が世界からも集う大舞台となりますが、一発やってくれそうな雰囲気がプンプンしてきます。中央競馬では未勝利ですが、競走馬の格差とは違い、地方出身トップジョッキーが中央で結果を残すパターンは多いため今後移籍も含めて注目の逸材です。

ネロ自身も中3週のローテーションは過去5戦して3勝、2着1回、着外1回と非常に好成績を収めています。函館競馬場含め、洋芝初ということで、鞍上の中野騎手同様に初物尽くしとなる参戦ですが、G3なら胸をはれる戦績をこれまで収めているため、人気急落なら無視できない一頭になります。