【JRA】ロードカナロア産駒系では〝異色タイプ〟のキングオブコージが種牡馬入り

重賞2勝のキングオブコージが栗東・安田翔伍厩舎から競走馬登録を抹消され、先月13日に浦河町のイーストスタッドへと到着しました。種牡馬として今年からデビューすることになったキングオブコージは、父ロードカナロア、母ファイノメナ、母の父ガリレオという血統で、社台コーポレーション白老ファームの生産馬です。

2017年のセレクトセール1歳セッションに上場し、3100万円で落札されました。2020年の目黒記念で重賞初タイトルを獲得し、その後は約11か月の長い休養からカムバックし、2022年のアメリカジョッキークラブCで2度目の重賞勝利を果たし、通算22戦6勝となっています。ロードカナロア産駒の重賞制覇としては最長距離となる2500mの目黒記念を制した異色派でもあります。

父ロードカナロアといえばマイル以下の芝を主戦場としている種牡馬です。代表産駒にはジャパンカップ勝ちなど父の適性を凌駕しているアーモンドアイがいますが、牝馬ということもあり、長距離適性のあるロードカナロア産駒の種牡馬入りは、戦績こそG1勝ちがないながら先々が楽しみな1頭といえるのではないでしょうか。

母の父ガリレオの後押しもありスタミナも十分なキングオブコージですが、近親に全欧年度代表馬のガイヤースがいる血統背景は、大きなアピールポイントとなりそうです。

日本の高速馬場では重たい印象もあるガリレオですが、父ロードカナロアからは軽快なスピードも受け継いでおり、受胎確認後20万円、出生条件30万円という価格設定は、血統面を考えればお得といえるのではないでしょうか。今後の種牡馬としての活躍に期待です。