キタサンまつり、まだまだこれからが本番?

今年の有馬記念は3歳牡馬ブラストワンピースの勝利で終わりました。年の終わりの古馬G1ということで有馬記念を期に引退をする馬も多くいます。昨年は王者キタサンブラックが有終の美を飾り今年から新たに種牡馬生活をスタートさせています。

初年度産駒の出来により翌年以降の人気が左右されるため非常に重要となってきますが、良質な繁殖牝馬を集めたとしても相性によりけりということもあり、生産者の思惑通りにいくことのほうが少ないというのが現状かもしれません。

ブラックタイド×サクラバクシンオーという血統背景から現役当時も人気が付きづらかったキタサンブラックだったため、種牡馬入りしても相手探しに苦労するのではないかと予想されていましたが、思いの外順調な滑り出しを見せ、初年度は130頭に種付けをしました。

主な相手にはスイープトウショウ、エリンコート、クイーンズリング、ジュエラー、ドナブリーニ、サラフィナ、クリソプレーズ、ブラックエンブレムなどといった、現役時代に活躍した馬や繁殖実績のある馬など期待できる相手を集めた印象です。

現在、社台スタリオンステーションでは30頭あまりの種牡馬が繋養されていますが、キタサンブラックは一番目立つ入り口の放牧地が与えられており、基本的に年間を通じて見学可能となっているため、種付けの繁忙期となる3,4月は見学が難しいかもしれませんが、基本的には年間を通じて見学可能となっているため、タイミングがあえば間近でキタサンブラックに会うことも可能です。

通算20戦12勝、うち14戦がG1と常にトップレベルのレースに出走し続けつつ安定感のある活躍をしてきたキタサンブラックだけに、初年度の種付け料500万円というのは他の有力どころと比べると安価だったと言えますが、牝馬目線で言えばサンデーサイレンス系の種牡馬は選び放題にある現在の日本でここまでの数の相手を集めるというのは良いほうに予想を裏切ったのではないでしょうか。

昨年の有馬記念で終了と思われたキタサンまつりですが、優れた産駒を通じてまだまだ続いていく可能性が高まった一年となりました。デビューはまだオリンピックよりも先の話になりますが、ぜひ応援したくなる種牡馬ですね。