追憶の名馬面・エガオヲミセテ
そんなバラエティーに富んだ小田切ホース軍団の中でも、特に人気があったエガオヲミセテ。父は大種牡馬サンデーサイレンス、母のカーリーエンジェルはダイナカールの2番目の娘、エアグルーヴのお姉ちゃんにあたります。血統だけみると、このアーモンド色のフィリーは、日本競馬の最高峰クラスの良血馬、と言えますね。私が、もし馬主で、この様な良血馬を所有したら、意味も分からないのに、背伸びしてカッコイイ名前を付けてしまうでしょう。小田切氏は、良血馬でも関係なく、自身のセンスに従い名を与えた。このあたりに、ただのオモロイ馬主、ではなく、立派な信念を持った馬主、という事を見出せます。
そんな素敵な名前を戴いた彼女は1997年11月、京都競馬場でデビューしました。人気は一番人気。この人気には、血統的な評価、武豊騎乗という馬券的評価にプラス、親しみやすく面白い名前が支持されたと考えます。私で馬券を取ってエガオヲミセテ下さい。綺麗に収まるもんなぁ(笑)しかし、彼女は15着に沈みます。それを見たウマキチは、笑顔では無く泣き顔で、馬券を握り潰した事でしょうね。
ただ、同月の折り返しの新馬戦(懐かしい言葉!)でキッチリと初勝利を決め、初めて競馬場に笑顔を届けました。3歳時は、この2戦のみで、条件戦や重賞に使わず、翌年の大舞台を目指すため、レースを休みました。