【マイルCS予想2016】前走敗戦、凡走からの逆襲をするのは誰だ?

巻き返しが期待されるフィエロ

2014年、2015年のマイルCSで2年連続2着、2016年の安田記念で3着と、GⅠレースでの実績もあるフィエロが今年も出走してくる。ここ2年連続で2着に好走しているレースなので、今回こそという思いもあるだろうが、前走スワンステークスでの凡走が気がかりである。スワンSでは1番人気に支持されたものの9着と大敗だった。一昨年、昨年も今回と同じく前哨戦でスワンSに出走し、3着、2着と好走してきたという経緯もあるため、今回の9着は不安材料であると言わざるを得ない。

安田記念では先着したサトノアラジンに追い込みを決められたスワンSだが、5歳馬でまだ伸び代の感じられるサトノアラジンに対してフィエロはもう7歳。競走馬としては高齢の部類に入り、能力的なピークは越えた結果の敗退だったと見るのが素直な見方になるだろう。

休み明け凡走も、末脚には安定感ありサンライズメジャー

サンライズメジャーの2016年シーズンは、初戦のダービー卿CTとマイラーズCで当馬の戦法の1つである逃げ・先行パターンで粘るも、共に0.4秒差ながら馬券圏外。

ところが3戦目の京王杯SCでは一転して時折見せる追い込み戦法に転換。上がり3Fを32秒台前半という究極レベルの末脚を披露し、人気薄ながら2着となった。ハマれば一線級相手でもまだ十分勝負になるところを見せた。

ただ、休み明けの秋初戦であるスワンSでは、同じく追い込みに賭けるも末脚不発のまま13着と大凡走。レース上がりと自身の上がりがほとんど一緒で、馬群の流れのままゴールまで流してしまったレースという印象だった。着順や着差以上に、かなり不満足な内容と言えよう。2着になった京王杯SCで1着を争ったサトノアラジンがここでも勝った。着差は1秒、上がりタイムは0.8秒差。京王杯SCでは同レベルの末脚勝負だっただけに、同じ走りができていればスワンSでも勝ち負けできた可能性はあったが、最終コーナーに入る前あたりから騎手が立ち上がるように手綱をひいている。特に危険な場面などはなかったが道を探していたのだろうか。そのまま最後の直線では両脇に挟まれる形で不利を受けた。これでは自慢の末脚も発揮しようがない。

京王杯SCで手綱を取ったのは戸崎騎手で、スワンSでは松山弘平騎手。こういったところがリーディングジョッキーとの力の違いといったところか。マイルCSでは四位騎手への乗り替わりが想定されている。ここは鞍上強化で間違いないだろう。

陣営も上積みは大きいと認識しており、本番での好走は大いに期待できる。とは言え、好調時にも不調時にも負けているサトノアラジンが今回も出走のため、ここで打ち負かすのは少々虫が良いが、前走13着に惑わされないようにしていただきたい。