サクラバクシンオー直系を後世につなぐ希望の星、ビッグアーサー日高で大人気

サクラバクシンオーといえば競走生活をデビューから引退まで小島太騎手とのコンビで一貫し、ノースフライトとのライバル関係でも注目されていた競走馬でしたが、引退後も日本競馬を牽引する役割を果たす種牡馬となりました。

キタサンブラックの活躍により母の父として注目されましたが、それ以前から中山グランドジャンプ、中山大障害を制したブランディスを輩出しており、自身の適性と近い短距離路線が主なステージではあるものの、幅広い活躍を見せてくれました。

そんなサクラバクシンオーも2011年に、そして後継種牡馬として期待されていたショウナンカンプも先月亡くなったことで後継者問題が出てきました。NHKマイルカップ勝ち馬のグランプリボスも2018年に初年度産駒がデビューしているもの、なかなか厳しい戦績になっており、サクラバクシンオーの血をつなぐ大役は現在ビッグアーサーに託されていると言ってもよいでしょう。

当歳時のセレクトセールでは買い手現れず主取りとなったビッグアーサーでしたが、翌年の北海道セレクションセールに上場された際、中辻明オーナーに購入され、見事高松宮記念を制するまでに育ったわけですから相馬眼は本当に難しいです。そんな現役時代の活躍を踏まえて、生産地では大きな期待を寄せられているようで、初年度、2年目ともに150頭以上に種付けを行いました。

血統面を見るとサンデーサイレンスが入っておらず、配合にはスピードを重視するというトレンドにも沿っているということもあるでしょうが、受胎条件100万円という選ばれやすい金額も魅力の一つと言えるかもしれません。まだ今年で9歳と若く、今後産駒がデビューして成績に結びついていけば良質な繁殖牝馬も集まってくるでしょう。

サイアーラインをつなぐのは種牡馬の中のさらにほんの一握りの選ばれた特権と言えます。まだグランプリボスもビッグアーサーと同じアロースタッドで種牡馬を続けています。サクラバクシンオーファンは特に、この両頭の産駒のこれからの活躍にご期待ください。