香港・日本で結果を残した良血サトノクラウン、種牡馬としても好調な滑り出し

先日の桜花賞では新種牡馬エピファネイア産駒のデアリングタクトが、先行馬有利の展開を外から豪快に差し切る競馬で、まずは牝馬1冠目を勝ち取りました。2歳戦ではキズナ産駒の重賞勝利や活躍が目立っており同期の新種牡馬の中で頭一つ抜け出た存在かと思われたところに、クラシック優勝というインパクトのある勲章を3連勝で手にしたデアリングタクトは今後も注目が集まります。また父エピファネイアの株も上がり、打率のキズナ、一発狙いのエピファネイアという構図が出来上がるのかもしれません。

そんな中、日本、香港でG1を勝利しており、全姉ライトニングパールも欧州でG1を勝利している良血で、引退後は種牡馬としての評価も上げてきているサトノクラウンに今回注目してみたいと思います。特に、とても届かないであろう位置から差しきった2016年の香港ヴァーズの勝利は、いまだに記憶に新しい競馬ファンも多いのではないでしょうか。

社台スタリオンステーションに繋養されて今年で2年目となりますが、初年度は100万円という手ごろな価格設定、かつサンデーサイレンスの血が入っていない点も評価されたか、207頭に種付けをしました。

父をたどればラストタイクーン、母をたどるとミスワキといった、日本でも実績のある種牡馬の名があるサトノクラウンの今年の種付け料は前年度から50%アップの150万円で設定されています。輸入種牡馬にも大物が多い2020年ですが、150万円でもまだ安いのではないかと思える価格設定ですので、今年も安定した頭数を集めることになりそうです。

初年度産駒のデビューはまだ先の話ではありますが、チェックしておきたい種牡馬の1頭ではないでしょうか。