騎手が怪我もしてないのに乗り替わりする理由とは

これは、若手騎手に多いのだが、レース当日病気の為○○騎手から○○騎手に乗り替わりとなりました。この様な事を競馬をしている皆さんは耳にした事がある方も多いだろう。問題はこの病気の正体なのである。このケースのほとんどの場合は減量失敗によるもの。まれに本当に40度の高熱を出して騎乗を断念する騎手もいるが。

どうして、減量失敗して乗れなくなるかと言うと、斤量の問題はクリアしているケースが半分。それではその半分は乗れるのでは?そう思う人も多いだろう。そこがこの病気の正体。サウナ等で汗を出し、体重は絞った。その反動で脱水症状に陥ってしまうのだ。その為、立つのがやっと。こんな状態ではとても馬には乗れない。

減量失敗は脱水症状。若手ジョッキーに多いがベテランジョッキーは先ずこんな失態はしない。当然、全馬乗り替わりになるので、JRAからはペネルティが下される。制裁金で済む事が多いが、狙っていた馬の騎手が変わると見方も変わってしまう。競馬ファンに迷惑をかけたと判断される。また他の騎手にも同じ事が言える。

減量は慣れてしまえば、そんなに難しくはない。プロボクサーの減量も大変だが、毎週末に体重をキープしなければいけないジョッキーはお酒を飲みすぎるわけにもいかない。

当然、ジョッキーは何を食べたら体重が増えるかを知っている。その為、体重が増えるものを食べてしまった場合は、直ぐに減量に取り組まないと、調整ルームで脱水症状になってしまう。

競馬場やWINS、グリーンチャンネルなどで若手騎手が病気の為乗り替わりとアナウンスされれば、競馬ファンはどんな病気なのだ?大丈夫かと心配してしまうが、翌週の競馬にはケロッとした顔で騎乗している。一体この騎手は何の病気だったのか?首を傾げる事も多いと思う。脱水症状も病気の一つではあるが、これは防ぐ事が出来るもの。

未来のスタージョッキーになる為には日ごろからの体重キープは必ずしなければいけない。体重キープが出来ないまま一流のジョッキーになったジョッキーなどいない。落馬負傷は避けられない事態もあり致し方ないが、減量失敗はいただけない。