バンドワゴン種牡馬入り、未完の大器の夢は次世代へ

新馬戦では良血の評判馬トゥザワールドを破り、続くエリカ賞でも圧倒的なパフォーマンスを見せ、ホワイトマズルから大物出現と騒がれていたバンドワゴンの種牡馬入りが決定しました。

3歳時にはきさらぎ賞でトーセンスターダムの2着となり賞金加算には成功し、皐月賞、ダービーでの活躍も期待されましたが、脚部不安のためクラシック出走は結果的に果たせず、復帰後もオープンまで勝ち進むことは出来たものの、2歳時の輝きを取り戻すまでには至らず引退となりました。

ただ、故障前の能力の高さと、半弟スワーヴリチャードが大阪杯を勝利し現役古馬の中でも主役級の存在感を放っていることから血統には期待が高まったということで、その潜在能力の証明は次世代に託すこととなりました。

新冠町の白馬牧場へ先月下旬から到着しており、同牧場へはアスカクリチャン、アッミラーレ、アポロソニックなども繋養されており、近くの馬房で一般公開もはじめられているようです。

スワーヴリチャードも安田記念こそ敗れたものの順調にいけば種牡馬入りの可能性は非常に高いでしょう。バンドワゴンにとって現役時代の成績では弟に劣ってしまうものの、差別化できるよういんとしては血統面で繁殖牝馬との交配のしやすさが挙げられます。

非サンデーサイレンス系種牡馬であり、ミスタープロスペクターの血も母父の系統の5代先にあるのみということで、現在日本で主流となるキングカメハメハ系、サンデーサイレンス系、どちらの繁殖牝馬も選択肢に入れることができます。

生涯戦績で言えば種牡馬としては厳しい数字ですが、2歳時の走りを見ていたファンからすると、種つけ数も確率も少ないかもしれませんが、大物の出現をつい期待してしまう夢のある話に感じられるのではないでしょうか。