競馬は馬も騎手も西高東低

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今年の上半期のG1を見てみると、関東馬の勝利は天皇賞(春)のフィエールマンとヴィクトリアマイルのアーモンドアイのみとなっています。サリオス、ウインマリリンなど健闘している関東勢もいるものの、西高東低が如実に出ている年と言えるでしょう。また、フィエールマンも主戦が関西所属のルメール騎手ということで、騎手についても顕著に現れています。

リーディングジョッキーを見てみると、関西ではルメール騎手が86勝でトップ、次いで2位の川田騎手が79勝と、2名の競り合いが白熱している状況で、3位には少し離されて54勝の武豊騎手が続くという展開になっています。一方関東を見ると、1位の吉田隼人騎手が34勝、2位と3位が同率で田辺裕信騎手、横山武史騎手が並んでいます。グループ内での競り合いという意味では関東のほうが白熱しており、若手の横山武史騎手が奮闘している点も見応えがありますが、関東1位の吉田隼人騎手が全国にまとめると9位扱いになり、西と東の単純な勝ち星数では大きな開きが見られます。

ここまで大きな差が開いた要因としては、短期免許で来日したレーン騎手、マーフィー騎手、ヒューイットソン騎手などを関東で受け入れ、有力馬をそちらに集めたというのが大きいでしょう。有力馬に外国人ジョッキーを起用する流れは今年に限らず例年のものとなってきています。

また、関東リーディングの常連でもあり全国リーディングも3年連続獲得した戸崎圭太の騎手が負傷により出遅れてしまったことも大きな影響を与えていることでしょう。

様々な要因があるとはいえ、数字で見てここまで大きな差が開いてしまっては全国リーディングの盛り上がりにも影響が出てきかねません。ぜひ関東の騎手の奮起、巻き返しにも期待していきたいですね。