今週日曜の札幌メインレースには、芝2600mで行われる3歳以上オープンのリステッド競走・札幌日経賞が組まれている。

このレースはかつて「札幌日経オープン」として実施されており、直近では2020年および2022〜2024年の4年間で、概ね人気馬が順当に好走する傾向が見られる。1番人気馬は2勝・2着1回、2番人気馬も1勝・3着2回と安定した成績を残している一方で、3番人気馬は4戦すべてで着外に敗れており、馬券検討では慎重な取捨選択が求められる。

注目は、G1馬ダノンファンタジーの全弟にあたるキズナ産駒の4歳牡馬スティンガーグラスだ。芝2500mのグッドラックハンデと湾岸ステークスを連勝してオープン入りを果たし、前走の目黒記念では2番人気に推されたものの9着に敗れた。今回は洋芝初挑戦となるが、鞍上には北村友一騎手を迎えて巻き返しを図る。

また、同じく目黒記念でスティンガーグラスを上回る6着に入ったのが、ゴールドシップ産駒の5歳牝馬ヴェルミセルである。長距離芝への適性は高く、ダイヤモンドステークスではヘデントールの3着に好走するなど安定感が光る。今回は横山武史騎手との新コンビで臨む。

さらに、目黒記念で16着と大敗を喫したエピファネイア産駒の5歳牡馬マキシも出走を予定している。母はエリザベス女王杯の勝ち馬ラキシスという良血馬で、オープンの壁に苦しんでいる現状ではあるが、一発の可能性を秘める素質馬であることは間違いない。鞍上には藤岡祐介騎手が予定されている。

少頭数ながらも注目馬が揃い、実績と血統、適性が交錯する興味深い一戦となりそうだ。