【デイリー杯2歳S予想2020】カイザーノヴァ、父モーリスに初タイトルをプレゼントとなるか

新種牡馬のお披露目としてインパクトを残せる出来事の一つが2歳重賞勝利ではないでしょうか。仕上がりの早さは生産者に対して大きなアピール材料となるため、小倉2歳ステークス、京王杯2歳ステークスと重賞を連勝したメイケイエールを初年度から出したミッキーアイルは今後繁殖牝馬に恵まれていく可能性が高いと言えるでしょう。

鳴り物入りでデビューした種牡馬としてはタイトルが獲得できていない今のシーズンには生産の現場などヤキモキしていることかと思います。特に自身が2歳よりも3歳、さらに古馬になってから本格化して世界まで羽ばたいたモーリスはそんな1頭ではないでしょうか。

父スクリーンヒーローの代表産駒として今後血を繋いでいく大事な役割も担っており、初年度から良血繁殖牝馬に多く種付けしてきた事情もあるため、アベレージよりも一発を望む声がそろそろ聞こえてくる時期かもしれません。

そんなモーリス産駒にとって初の勲章獲得となるか期待が掛かるのが今週土曜の阪神メインレース・デイリー杯2歳ステークスに出走するカイザーノヴァです。

デビュー戦は函館の芝1200mで追い込んで突き抜ける圧勝を演じ、連投で挑んだ函館2歳ステークスでは追い込んだものの5着までという内容でしたが、ひと月あけた3戦目のクローバー賞ではアタマ差の接戦を制し勝利しました。距離延長がプラスに働いたケースなども考えられ、さらなる上積みも見込める戦績と言えそうです。

矢作厩舎の愛弟子・坂井瑠星騎手がデビューから続けて手綱をとっており、今回も継続騎乗で参戦します。

出走予定馬の中には昨年の勝ち馬レッドベルジュールの全弟であるレッドベルオーブや、高額馬ホウオウアマゾンなどがおり、相手関係は順当に強化されますが、マークを集める馬が前に先行する展開は差し馬カイザーノヴァにとって向きそうです。

父モーリスに初タイトルをプレゼントできるかどうか、また坂井騎手にとっても自身がデビューからコンビを組むお手馬を2歳G1、はてはクラシック参戦まで導いていけるかどうか、先を見据える上では収得賞金1000万円も若干心もとないため、ここは悪くとも2着以内は確保して次に繋げたい一戦です。