東京競馬の土曜メインは阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦「アルテミスステークス」です。年末の女王決定戦然り、翌年の牝馬三冠路線を占う上でも見逃せない一戦と言えるでしょう。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。

マルガ（牝2、須貝尚介厩舎）

新馬戦で白毛の美しい馬体とともに函館芝1800mの2歳レコードを更新したマルガ。スタート直後に先頭を奪い、そのまま押し切って3馬身差の完勝を収めました。時計の出やすい馬場とはいえ、1分48秒1のレコード勝ちは高く評価でき、姉ソダシやママコチャと同様に非凡な素質を証明した内容でした。対戦相手もその後に活躍しており、レースレベルの高さも裏付けています。今回は久々の実戦となりますが、血統的なスピードと勝負根性を備える同馬なら力を発揮できるはず。鞍上・武豊騎手とのコンビで、姉妹制覇の夢を現実に変える構えです。

フィロステファニ（牝2、中内田充正厩舎）

新馬戦から挑むフィロステファニは、皐月賞馬ソールオリエンスの半妹という良血馬。デビュー戦は新潟芝1600mで、やや出遅れながらも中団で脚を溜め、超スローペースの中を外からじりじりと伸びて僅差で勝利しました。上がり最速32秒8の末脚は見事でしたが、超高速馬場での勝ち時計1分37秒1は平凡な印象です。それでも、前残りの展開で差し切った内容は評価できます。キング騎手が「まだ競馬を分かっていなかった」と語ったように幼さを残していますが、血統的なポテンシャルは十分。成長を感じさせる走りを見せれば、重賞でも好勝負が期待できそうです。

モンローウォーク（牝2、木村哲也厩舎）

デビュー戦でハナを奪って主導権を握り、マイペースの逃げから上がり最速タイの脚を繰り出して完勝したモンローウォーク。2着にしっかり差をつける内容で、逃げながらも最後まで脚色が衰えなかった点は非常に優秀でした。スピードの持続力と勝負根性を兼ね備えた走りで、将来性を強く感じさせる一戦でした。その後は放牧を挟んで心身ともにリフレッシュし、帰厩後も順調な調整を重ねており、態勢は万全です。今回は重賞挑戦で相手関係が一気に強化されますが、まだキャリア浅い馬同士の一戦。自分のリズムで運べれば、重賞初制覇のチャンスも十分にあるでしょう。鞍上は引き続き戸崎圭太騎手です。