中京競馬の土曜メインはダート1800mのオープン「名古屋城S」が行われる。桃山Sを快勝したソーニ―イシュー、三宮S・2着のヴァンヤールなど有力馬が揃うが、注目すべきは小倉記念6着から巻き返しを狙うハピだ。

前走の小倉記念は外を回る競馬で展開も向かず、スピード勝負に対応しきれなかった。それでも後方から外に出して脚を伸ばし、57kgを背負いながら0.6秒差なら内容は評価できる。坂井騎手も「追走に忙しかったが、しまいは脚を使ってくれた」とコメントしており、悲観する敗戦ではなかった。

また、2走前の新潟大賞典3着は価値ある内容だった。大阪ハンブルグCでは内で進路が塞がれて力を出し切れず、続く天皇賞春は競走中止という不運もあったが、改めて挑んだ芝戦では展開と馬場の後押しを受けて末脚を爆発させた。菱田騎手も「リズム重視で運んで最後はいい脚を使えた」と振り返っており、芝でも適性を示した形だ。ただし、本質的にはダートでこそ持ち味が発揮されるタイプだ。

これまで平安S2着をはじめ、惜敗が続きながらも安定して力を示してきた。スピード勝負では分が悪いが、持久力を問われるダート1800mならば適性は高い。芝での経験を経て再びダートへ戻る今回は、距離短縮もプラスに働くはずだ。

名古屋城Sはハピにとって改めて地力を証明する舞台となる。条件が揃った今回は巻き返し必至と見ていい。