春のマイル戦線を盛り上げるハンデキャップ重賞「ダービー卿チャレンジトロフィー」が今週土曜日に中山競馬場で開催されます。 実力が拮抗しておりどの馬にもチャンスがありそうなダービー卿CT。重賞タイトルにはまだ縁のない馬でも十分チャンスはあると言ってよいでしょう。レッドアンシェルもそんな重賞タイトルを狙う一頭です。 同馬は、昨年はNHKマイルCのトライアル競走であるアーリントンCで2着に入着すると、本番のNHKマイルCでも4着に健闘。前走の京都金杯では3着に入着するなど、マイル路線の重賞で活躍している4歳世代期待のマイラーです。 3歳春くらいまでは出遅れも目立っていた馬でしたが、今ではすっかりゲートもうまくなり、2走前の富士Sでは雨が降る不良馬場の中で番手につけて4着に健闘するなど、力のいる馬場でも先行力を見せてくれました。近走の安定した先行力や、重たい馬場の適性は中山マイルにおいては大きな武器となりそうです。 前半が速くなった前走の京都記念では、中盤で少し弛んで後続に取り付かれて3着に惜敗といった内容でした。タラレバになりますが、中盤も流れていれば差されることはなかったかもしれません。何れにせよ、ある程度流れた中で最後までしぶとく脚を維持することができるのがこの馬の強みと言えるでしょう。 展開を左右するという意味では、逃げ馬のマルターズアポジーは注目しておきたい馬です。テンが速い馬で、序盤でペースを落として後半勝負に持ち込める強みもありますが、前走の中山記念ではペースを緩めず3着に逃げ粘るなど、厳しい流れを作ることも。流れる展開となった時にはこの馬とのセットで考えても面白そうです。 「芝マイル路線の柱になってほしい」と調教師の庄野師に大きな期待を寄せられるレッドアンシェル。春の安田記念を最大目標とするなら、ここはあっさり勝って足場を固めたいところでしょう。