中山競馬の最終週を飾るのは古馬の中距離重賞「アメリカジョッキークラブカップ（AJCC）」です。コース形状や条件からは底力・持続力を中心とした総合力上位馬が好走しそうな印象ですが、実際はどういった傾向があるのでしょうか？今回は過去10年間のデータをもとにAJCCの傾向を探っていきたいと思います。

■上位人気の勝率低め、中穴の激走に警戒

人気は「2番人気」が最多の3勝を挙げており、連対数は「1番人気」が最多、3着内の回数は「1・2・3番人気」が最多となっています。上位3頭の人気馬の馬券圏内率はまずまずですが、勝率はやや低めです。とは言え、勝ち馬は10頭中8頭が「4番人気以内」から出ており、勝ち馬は上位人気から出やすい傾向となっています。人気薄は「10番人気以下」は2着2回と少ないですが、「6～9番人気」は3着内が7頭とよく絡んでおりますので、このあたりの中穴までが狙うべきゾーンといったイメージです。

予想オッズ

下記の予想オッズは登録馬の独自予想オッズになります。正式オッズは馬券発売後に随時公開されますので、必ず主催者発表のものと照合しご確認ください。

■枠は「真ん中枠」がやや優勢＆脚質は「先行」が中心

コースは中山の芝2200mを使用。枠は「1～8枠」全ての枠がそれぞれ1勝以上を挙げており、勝ち馬はどの枠からもまんべんなく出ています。「5枠」と「6枠」が2勝ずつを挙げており、連対数は「5枠」、3着内の回数は「4枠」と「5枠」が最多となっており、比較的真ん中よりの枠に好走馬が集中しております。

脚質は「先行」が最多の7勝を挙げており、勝利数は断トツです。連対数と3着内の回数も最多で、先行馬の好走が目立ちます。中山の芝2200mは最初のコーナーまで約432mと長いため激しい先行争いは起きにくく、落ち着いたペースで進むことが多いです。また、最後の直線の急坂を2度もまわるため、スタミナとパワーも求められます。後半ペースアップしてもバテずに坂をこなせるスタミナとパワーを持った馬が好走しやすい傾向にあります。先行できてパワーとスタミナのある馬にはとくに注目です。

■馬体重が「-3～+3kg」の馬に注目

馬体重は、3勝を挙げ、連対数と3着内の回数が最多の「-3～+3kg」に注目です。

■「6歳」に注目

年齢は、最多の4勝を挙げている「6歳」に注目です。性別は3着内に入った30頭全頭が「牡馬」でした。所属は「栗東」と「美浦」が5勝ずつをあげており、東西で大きな差はありません。

■前走レースが「有馬記念」だった馬に注目

前走レースは、「金鯱賞」と「有馬記念」が3勝ずつを挙げていますが、今年は金鯱賞からくる馬が不在のため、有馬記念が参考レースとしての重要度が高そうです。

前走着順は、「6着以下」が4勝を挙げており、3着内も13頭と多めです。人気薄を含めて満遍なく来ており、前走着順はフラットな目線で予想したいと思います。

■騎手はフラットな傾向

騎手は「田辺裕信」が唯一2勝を挙げていますが、今年は田辺騎手の騎乗予定がありません。その他の騎手には傾向らしい傾向が見られませんので、騎手についてはフラットな目線で予想したいと思います。