日曜の新潟メインは3歳限定のダートG3「レパードステークス」が開催。昨年の勝ち馬ミッキーファイトは、先月の帝王賞を制しダート界の頂点に立ったばかり。今年もこのレースから中央・地方を問わずダート路線の主役となる新星が誕生する可能性は高い。

今年の出走馬15頭の中で注目したいのがジャスティファイ産駒の4歳牝馬・ハグである。

父ジャスティファイはアメリカで無敗の三冠を達成した名馬で、怪我による早期引退後、薬物問題で一冠目のサンタアニタダービーを失格になるという異色の経歴を持つ。その血を引くハグもまた非凡な素質を感じさせる存在だ。

ここまで6戦して2勝・2着2回。二桁着順が2回あるが、いずれも不利や躓きといった明確な敗因があり度外視可能。それ以外のレースではいずれも着差以上の強さを見せている。

特に注目すべきは前走・鳳雛（おうすう）ステークスでの内容だ。スローペースの団子状態から、4コーナーでスムーズに進出。直線では一気に先頭に立ち、後続を寄せ付けず2馬身差で快勝。上位勢の脚色が似通っていた中で、際立った勝負強さを見せつけた。

また、その前走以降の調教も極めて優秀で、ラスト2ハロンを11.3-11.2秒という切れ味抜群のタイムで駆け抜けている。これは調子の良さに加え、馬自身がようやく素質を存分に発揮できる体の使い方を身につけた証拠でもある。

鞍上にはこれまでハグに騎乗してきた唯一の日本人騎手・高杉騎手が引き続き跨る。高杉騎手は先週土曜日に4勝を挙げるなど、今まさに波に乗っている若手有望株。ハグの背中を知る貴重な存在であり、勝負の舞台でその経験が生きてくる可能性は高い。

以上の点から、今年のレパードステークスは、ハグの素質がいよいよ本格開花する場面となる可能性がある。高杉騎手とのコンビで重賞初制覇を飾る瞬間に期待したい。