土曜の小倉競馬メインは、芝1800mで行われる3勝クラス「マレーシアカップ」。京成杯3着の実績を持つセブンマジシャン、垂水ステークス2着から臨むバッデレイト、小倉巧者のアイスグリーンなど、なかなかの好メンバーが揃った一戦だが、最も注目すべきは前走・調布特別を完勝したコルレオニスである。

コルレオニスは昇級2戦目となった前走、好位の中団でリズム良く追走。直線では前を見ながら外に持ち出される形になったが、慌てず騒がず、追われてからの反応は抜群だった。最後は2馬身半差をつける快勝劇で、成長を確かに示す内容だった。

休養明けの一戦でもしっかりと結果を残したのは、リフレッシュ効果とともに、陣営がこのタイミングで「取りこぼせない一戦」と見ていた証拠でもある。鞍上には名手レーン騎手を配し、勝負気配の高さを感じさせたが、その期待に応える完璧なレースぶりだった。

道中では折り合いを欠きそうになる場面も見られたが、レーン騎手は落ち着いて手綱を引き、しっかりとコントロール。仕掛けのタイミングも絶妙で、馬の力を最大限に引き出しての勝利だった。理想を言えば今回も継続騎乗が望ましかったが、乗り替わりとなる点はややマイナス材料。もともと気性面に課題のある馬であり、手綱さばきに長けた騎手でないと力を出し切れないリスクがある。

さらに懸念されるのは、今回が初の小倉コースであること。とはいえ開幕2週目の開催で、馬場は高速傾向。前が止まりにくい馬場状態なら、コルレオニスの先行力はむしろ武器となる可能性が高い。

これまでの3勝のうち2勝は逃げ切りで挙げており、気性を考えても早めの競馬が合っている。折り合って運べれば、逃げて上がり最速を使う芸当も可能であり、今回のメンバー構成なら実力は上位。最大のカギは、道中をいかにスムーズに進められるかに尽きる。

初コース、乗り替わりと課題もあるが、潜在能力を信じて先行押し切りのシナリオに期待したい。鞍上がその手綱さばきで持ち味を引き出せば、ここでも勝ち負けは必至だ。