【マーキュリーカップ2026】先行力と持続力から有力馬を分析、ムルソーを中心視すべきか?
公開: 2026/07/19 16:00(更新: 2026/07/19 18:08)

7月20日、盛岡競馬場のダート2000mで「マーキュリーカップ」が行われる。今年も秋のダート戦線を見据える有力馬が集結し、JBCクラシックやチャンピオンズカップへ向けた試金石となる一戦を迎える。
1着賞金は3000万円。例年、夏場という時期もあってトップクラスが勢ぞろいするレースではないが、このレースをきっかけに飛躍を遂げる馬は少なくない。過去にはスパルビエロがここから存在感を高め、近年ではウィルソンテソーロがマーキュリーカップをステップにダート界の主役へと成長した。今年も秋の大舞台で活躍する新たな主役候補が誕生する可能性は十分ある。
重賞連勝を狙うムルソーが中心
今年の主役候補は、栗東・池江泰寿厩舎のムルソーだ。
前走のアンタレスステークスでは強豪古馬を相手に快勝し、重賞初制覇を達成。本賞金を加算し、秋のG1戦線へ向けて大きく前進した。
最大の武器は、好位から長く脚を使える持続力だ。ダートでは道中で早めに動いても最後まで脚色が鈍らず、自らレースを作れる点が大きな強みとなっている。
盛岡ダート2000mは直線こそ長いものの、向正面から徐々にペースが上がりやすく、最後までスタミナと持続力が問われるコース。その特徴を考えても、ムルソーのレーススタイルは舞台適性が高い。
父レイデオロ産駒は芝での活躍が目立つ一方、ダート路線ではまだ大舞台を制した代表馬がいない。芝ではアドマイヤテラが凱旋門賞挑戦を視野に入れて注目を集めるが、ダートではムルソーが産駒初の大舞台制覇へ向けた期待を背負う存在になりつつある。
ここを勝てば、秋のJBCクラシックやチャンピオンズカップでも有力候補の一角として名前が挙がることになるだろう。
サンデーファンデーは距離延長で逆転なるか
最大のライバルはサンデーファンデーだ。
前走アンタレスステークスではムルソーの5着に敗れたものの、レース内容を悲観する必要はない。
もともとマーチステークスを制した実績馬であり、厳しい流れでも粘り強く脚を使えるタイプ。今回は初めて2000m以上のダート戦へ挑むことになるが、これまでのレース内容を見る限り、距離延長がマイナスになる印象は薄い。
むしろ前半に余裕を持って運べる2000mは、自身の持久力を生かしやすい条件とも考えられる。
アンタレスステークスではムルソーとの差があったとはいえ、条件が変わる今回は着差以上に差が縮まる可能性も十分ある。人気面を考えても、馬券妙味は決して小さくない存在だ。
ドゥラエレーデは人気薄でこそ怖い存在
地方勢で最も注目したいのはドゥラエレーデである。
中央所属時代からG1戦線で戦ってきた実力馬だが、近走は結果が伴わず、前走の大井記念でも13着と大敗したことで今回は人気を落とすことが予想される。
しかし、この馬は人気薄でこそ警戒が必要なタイプでもある。
2000m前後では持ち前のスタミナを生かした粘り込みが可能で、大舞台になるほど能力以上の走りを見せるケースが多い。
実績だけを見れば近走成績で評価を下げるのは自然だが、能力そのものが大きく衰えたと判断するのは早計だろう。
相手関係が比較的落ち着く今年のメンバー構成なら、一変があっても驚けない。
秋へ向けた「主役候補」を見極める一戦
マーキュリーカップは単なる地方交流重賞ではない。
夏の始動戦として位置付けられることが多く、このレースをきっかけに一気に飛躍する馬が毎年のように現れている。
今年もムルソーを筆頭に、サンデーファンデーやドゥラエレーデなど、秋のダート戦線を占ううえで見逃せないメンバーがそろった。
なかでも注目したいのはムルソーの内容だ。ただ勝つだけではなく、どのようなレース運びで重賞連勝を飾るのかが重要になる。ここで着差以上の強さを見せるようなら、JBCクラシックやチャンピオンズカップでも主役候補として一気に評価を高める可能性がある。
今年のマーキュリーカップは、秋のダート界を担う新たな中心馬が誕生するかどうかを占う意味でも、例年以上に注目すべき一戦となりそうだ。

