今週日曜の阪神メインは、芝1600メートルで行われる3歳以上オープンの別定戦リステッド競走・ポートアイランドステークスだ。フルゲート18頭に対し登録は13頭と少なく、今年は登録馬すべてが出走可能となった。

過去5年は中京開催だったが、1着馬はいずれも4番人気以内に収まっており、単勝は堅い決着が続いている。一方で2着、3着には5番人気以下がたびたび食い込み、相手候補には伏兵の台頭を常に警戒すべきレースと言える。世代別成績では4歳馬が3勝、5歳馬が2勝を挙げ、若い世代の勢いが際立つ。

注目はディープインパクト産駒の6歳馬トゥデイイズザデイ。オープン戦で2着が多い安定感から人気を集めそうだが、データ的には年齢面で不安を抱える。ディープインパクト産駒で母が三冠牝馬アパパネという良血の8歳馬ラインベックも見逃せない。前走・関越ステークス2着で復調気配を見せるものの、阪神芝では未勝利と舞台適性に疑問が残る。

波乱を呼ぶ可能性があるのはシルバーステート産駒の5歳牡馬セッションだ。前走は2月の阪急杯で12番人気ながら6着と善戦。さらに昨年12月のリゲルステークスでは、今回上位人気が見込まれるシャドウフューリーの2着に好走している。阪神芝では【2-1-1-0】と複勝圏を外したことがなく、半年以上ぶりの実戦でもコース適性の高さは魅力だ。人気薄からの一発が十分に期待できる。

堅い本命決着に伏兵の台頭が絡む構図が続くポートアイランドステークス。データが示す波乱の芽を見逃さず、今年も目が離せない一戦となる。