今年の菊花賞トライアルはちょっと珍しい。そう思えるラインナップになったセントライト記念。何がどう珍しいかというと「住み分け」がきれいにされているという点。 皐月賞・ダービーと人気していた関西馬のサトノダイヤモンド、エアスピネル、リオンディーズはいずれも地元の神戸新聞杯にまわることになり、結果的にセントライト記念には関東の有力どころが集結する形となりました。 主なメンバーを確認しておきましょう。スプリングS勝ち馬・マウントロブソン。夏の上がり馬・ゼーヴィント。2歳時から一級品の素質と目されていた馬、かつ金子真人HDの層の厚さを改めて実感させられるプロティガルサン。そして皐月賞馬・ディーマジェスティ。その他伏兵陣も関東馬になりますがアルカサル、いつかハマりそうな不気味な末脚をもつメートルダールといったメンバーがそろいました。 ある意味、神戸新聞杯よりも馬券検討が面白いと思えるメンバー構成。3歳牝馬勢はどうやら春の勢力図がそのまま移行しつつあるのかな、と思える紫苑Sの結果でしたが、牡馬は果たしてどうか。 本賞金が3歳春に分散してしまったこともあり、有力どころは今回の結果問わず菊花賞に向けては問題がなさそうな本賞金。となると、是が非でも権利がほしい馬から狙うのが馬券妙味と考えます。 夏の上がり馬ゼーヴィントも魅力的ではありますが、本賞金が足りていること、また夏場に使っていることもあり、ここは叩き台と見て、本命はアルカサル。 父ドリームジャーニーの遺伝子を受け継いでいるのか、中山巧者です。先々楽しめる馬だとも思えますが、できれば菊花賞の舞台で5着に敗れた父の敵を討ってもらいたいという期待もこめて一票を投じたいと思います。