祝日月曜日の東京競馬場メインは、芝1800mで行われる2歳G3「東京スポーツ杯2歳ステークス」が実施される。クラシックや古馬戦線で飛躍する馬を多く輩出してきた注目の出世レースで、過去10年の勝ち馬には今年の日本ダービー馬クロワデュノールをはじめ、イクイノックス（21年）、コントレイル（19年）、ワグネリアン（17年）など錚々たる名馬が並ぶ。将来の競馬界を担うスター候補が集う一戦といえる。

今年はコントレイル産駒が2頭登録され、いずれも前途有望な存在として注目を集める。いずれも父と同じ栗東・矢作厩舎に所属しており、話題性と実力を兼備した布陣だ。

まず注目はデビュー戦で評判馬エムズビギンを抑え逃げ切ったテルヒコウ。馬名はロックバンドGLAYのボーカルTERU氏に由来し、競馬ファン以外からの注目も集める異色の存在だ。前走に続き坂井瑠星騎手が引き続き騎乗予定となっており、再び自分の形に持ち込めれば勝機は十分だ。同じく前走で逃げ切り勝利を飾っているレーン騎手騎乗のダノンヒストリーも上位人気が想定されており、ハナ争いは序盤から激しさを増しそうだ。

一方、もう1頭のネッタイヤライはデビュー戦2着の後、未勝利脱出まで3戦を要した苦戦タイプだが、陣営は芝中距離にこだわったローテーションを組んでおり、成長曲線は堅調と見られる。2頭出しで人気薄が台頭するという厩舎のセオリーを考えれば、伏兵としての魅力は大きい。またコントレイル産駒では珍しい芦毛だが、母系にはクロフネ産駒で重賞戦線を賑わせた芦毛のシェルズレイを持ち、血統の裏付けも十分だ。

クラシック戦線の行方を占う重要な一戦となる東京スポーツ杯2歳ステークス。今年も未来の主役がここから羽ばたく可能性は高い。激戦必至の一戦から目が離せない。