【京都2歳ステークス2022予想】伸びしろ十分、素質ある「あの馬」に期待！

土曜の阪神メインは京都2歳ステークスです。阪神コースでの開催は今年で三度目ですっかり阪神での開催が板についてきた同レースですが、京都競馬場の改修工事もようやく完成間近ということで、阪神開催は今年がラスト。今年はどの2歳馬がどんな強いパフォーマンスを見せてくれるのか、楽しみにしたいところです。

今年の京都2歳ステークスで注目しているのは、キタサンブラック産駒のヴェルテンベルクです。同じキタサンブラック産駒で兄姉（兄弟に）シュヴァルグランやヴィルシーナがいる良血馬グランヴィノスをはじめ、1勝クラス・オープンレースでいいレースをしているロードプレイヤー、コスモサガルマータ、トップナイフあたりが人気になっているようです。

これらの馬達はレースっぷりもしっかりしていて2歳馬ながら完成されたような綺麗な走りで勝っていることも人気の理由となっているようですが、ヴェルテンベルクはどちらかというとまだ完成には遠い走り。前走の小倉1800mの未勝利戦では直線に向くと、外に膨れるはよれるはで西村騎手がなんどもなんども立て直してようやく最後にまっすぐ走ってなんとか勝ち切ったのです。

まだ全馬数戦しか走っていない2歳重賞なだけに、綺麗に完成された走りを見せた馬の方が断然強そうに見えるものですが、膨れながらよれながらだったヴェルテンベルクには、もっと強くなりそうな未知の魅力があるのです。膨れながらよれながらなんとか勝ち切った未勝利戦ですが、それだけ無駄なような走りをしてロスがありながらもラスト2Fのラップタイムは12.1-12.0と優秀。しかも、ラスト1Fを少し切ったあたりまでよれていて、それでいて差し切ったのですから、ちゃんと伸びたのは最後の最後で1Fよりも短かったはずです。通常2Fのラップタイプは、ラスト1Fよりも遅くなるもので、今回の出走馬15頭の前走レースをチェックしてみても、ラスト1Fの方が速かったのはヴェルテンベルク以外にはグリューネグリーンだけですし、そのグリューネグリーンの場合は、1頭ハイペースで逃げた馬が直線落ちてきたのでラスト2Fでタイムがかなり落ちてそれよりはラストが速くなっただけなので、実質的にはヴェルテンベルクの方が質が高いと言えるでしょう。

前走の膨れながらよれた無駄な走りは、すぐには治らないかもしれません。それでも既に完成された馬だけが勝つわけがないのが競馬の醍醐味ですし、完成された馬の能力の伸びよりも、無駄な走りをしていた馬の方が能力が伸びる可能性が高いと思います。ということで今年の京都2歳ステークスは、まだまだ未完成ながらも未知の魅力で伸びしろの大きいヴェルテンベルクが既に完成されたような馬達を負かして勝ってくれることに期待して応援したいと思います。