【マーチS予想2024】実績上位のブライアンセンスは危険な人気馬か?課題は“位置取り”
中山競馬の日曜メインは混戦必至のハンデ重賞「マーチS」が開催。今後のダート路線を展望するうえでも注目しておきたい一戦だ。
波乱の多き一戦としても有名であり、ローテーションも多様になっている近年はなかなか絞り込むのが難しいが、実績を重要視するなら前走が唯一JRA重賞であるブライアンセンスが最有力だ。
2勝クラス、花園Sと京都1800mを舞台に連勝と勢い付け、前走の東海Sは4着に健闘。前走は惜しくも馬券圏内は逃したが、水分を含んだ脚抜きのよい高速馬場を控えて追走し、スローペースと展開不向きな中でロスがありながらも最後は伸びてはいた。古馬重賞初挑戦で外を通っての4着は負けて強しの内容だったと言えよう。
今回のメンバーレベルや実績を考えればこの馬が最上位と判断するのが妥当だが、懸念となるのは久々の中山コースだろう。デビュー戦(3着)と未勝利戦(1着)で中山の1800mを経験しているが、その後のパフォーマンスと結果を見る限り京都の1800mが同馬にとってはベスト舞台という印象が強い。
中山の1800mはスタート直後から急坂を駆け上がり、向正面で下り、3~4コーナーを回って再び直線の急坂となる。コース全体の起伏が4.5mもある非常にタフなコース形態で、砂が深いことも相まって最後は我慢比べとなりやすい。最後の直線では前に行った馬も、後ろにいる馬も同じ脚になるというレースが度々見られ、4コーナーでのポジションは非常に重要となってくる。
控える競馬が基本となるブライアンセンスにとって、このレースはあまり条件的には向いているとは言い難いところもある。行きたがる素振りを見せずにしっかりと折り合えるというのは多くの場合強みとなるが、ポジションを取りに行く積極性を序盤で見せなければ位置取りは後ろ過ぎになってしまう。
どこからでも脚を使えて末脚は堅実なタイプだが、初の57kgを背負いつつ前半でポジションを取りに行った時に中山の1800mでもしぶとく伸ばしていくことができるかどうかが課題となりそうだ。