【POG】指名してはいけないディープインパクト産駒の傾向③

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サトノダイヤモンドが走り、ディープインパクトのために海外から目ぼしい繁殖を買い付けているのだろうから潮目が変わりそうな気もするが「初仔」の活躍馬が少ない。

母の最初の産駒がディープインパクトということだが、GⅠホースとなると今のところダノンプラチナ1頭だけである。一般的に初仔は小さく出ると言うが「小柄な牡馬」が走っていないこととも無関係ではないように思う。ちなみにくどいようだが昨シーズンの注目馬フォイヤーヴェルクはこれにも引っかかる。

ディープインパクト産駒のGⅠホースの多くは母の2頭目以降の産駒になる。特に全兄全姉がいる馬が走る印象で、中でも「母2頭目のディープインパクト産駒」に活躍馬が多いことにも注目している。

ディーマジェスティ・シンハライト・ジェンティルドンナ・ディープブリランテ・ハープスター・アユサン・リアルスティール・ジョワドヴィーヴルらが「母2頭目のディープインパクト産駒」に当たるのだが、昨シーズン、シンハライトを指名した主な理由もこれだった。ちなみにディープインパクト自身も「母2頭目のサンデーサイレンス産駒」になる。

やはりこれも馬格の問題と無関係でなく、上が牡馬で牝馬に変わったシンハライト・ジョワドヴィーヴルを除く全馬が全兄全姉より馬体重が増えており、そのほとんどは4,50キロも大幅に増えている。ハープスターは上が牡馬にも関わらず5,60キロも増えているし、アユサンは全姉より70キロ程度も増えており、1頭目のディープインパクト産駒から馬体重のままパワーアップしたというこのパターンは積極的に狙いたい。

そういう意味ではこの記事の主役となりつつあるフォイヤーヴェルクの下も馬体重が大幅増しているなら、母父サドラーズウェルズ系に目をつぶり指名する可能性はある。

またそもそも初仔がイマイチというのもディープインパクトに限った話ではないようで、近20年のダービー馬で初仔だったのは4頭に留まる。

今年初仔の注目馬といえばなんと言ってもアパパネだと思うが、近20年で3頭しかダービー馬が出ていない関東馬だし、唯一の初仔GⅠホースと同じ厩舎というのは心強いかもしれないが、そのダノンプラチナやベストディールやカミノタサハラや昨シーズンのサトノキングダムなどダービー前に戦線離脱というケースが多い印象もある厩舎なので、最終判断は馬体重を見てからだが現時点では指名しないつもりでいる。