有馬記念の歴代勝ち馬から導き出された「4つ」の好走条件とは?
これまで数々のドラマを生んできた名レース「有馬記念」。令和初となる有馬記念は果たしてどんなドラマが待っているのか?今回は過去10年の歴代勝ち馬から傾向を分析してみたいと思います。
■4番人気以内
過去10年の勝ち馬は10頭中9頭が「4番人気以内」に推された人気馬でした。唯一2015年の勝ち馬ゴールドアクターが8番人気という低い人気で勝っておりますが、この年は1番人気に推されていたゴールドシップがスローペースの中で早めに動いて早い段階で速いラップを踏まされ、2番人気のラブリーデイも前で立ち回れず窮屈なところで折り合いを欠き、3番人気のリアファルに至っては原因が分からないくらい凡走をし大敗するという、上位人気がこぞって自分の競馬が出来ずに終わるという稀に見る珍しい展開でした。何が起こるか分からないのが競馬ですが、頻度的には10年に1度。基本的には伏兵の台頭は無いと思って良いでしょう。
■前走が菊花賞、またはジャパンC
勝ち馬10頭の前走レースは、菊花賞が4頭、ジャパンカップが3頭で、あとは天皇賞秋、アルゼンチン共和国杯、凱旋門賞が1頭ずつという内訳となっております。「菊花賞」または「ジャパンC」だった馬が7割を占めており、この2レースが中心となります。やはり2500mという舞台を考えれば、長いところを使われた馬が好走傾向にあるのは当然と言えるかもしれません。今年は前走が天皇賞秋だったアーモンドアイとサートゥルナーリアをはじめ、前走が豪州G1のコックスプレートだったリスグラシューなど2000mを使われてきた馬が上位人気に推されているので、傾向を覆すことになるのかにも注目です。
■前走4着以内
勝ち馬10頭中9頭は、前走で「4着以内」に入着していた馬でした。前走で5着以下に敗れた馬は1着の予想においては割り引いて考えても良さそうです。今年は天皇賞秋・6着のサートゥルナーリアや、凱旋門賞・7着のキセキ、凱旋門賞・12着のフィエールマンなどある程度人気を集めそうな馬も該当しておりますので、取捨の判断基準にしても良さそうです。
■乗り替わりなし
勝ち馬10頭中7頭は、前走から乗り替わりなしで同騎手とのコンビで挑んだ馬でした。外国人騎手全盛の日本競馬で今や乗り替わりは当たり前の時代となりましたが、勝ってもらいたいのはやはり“継続コンビ”。今年もすでに7頭の馬が乗り替わりで臨むことが決まっておりますので、乗り替わりの馬を割り引いて考えるだけでも一気に絞れそうですね。
■上記の4つの条件全てに当てはまる馬とは?
「4番人気以内」という条件に関しては当日のオッズが確定するまで分かりませんが、アーモンドアイとリスグラシューの1・2番人気は実績的に見てほぼ確定していると言って良いでしょう。3歳牡馬の期待馬サートゥルナーリア、ジャパンCを勝ったスワーヴリチャード、菊花賞を勝ったワールドプレミアあたりが3・4番人気の有力候補となりそうですが、スワーヴリチャードとワールドプレミアなら上記の条件に当てはまります。歴代勝ち馬から導き出された傾向に当てはまる可能性が高い2頭に注目してみてはいかがでしょうか。
-歴代勝ち馬(過去10年)-
- 2009年/ドリームジャーニー(池添謙一)
- 2010年/ヴィクトワールピサ(M.デムーロ)
- 2011年/オルフェーヴル(池添謙一)
- 2012年/ゴールドシップ(内田博幸)
- 2013年/オルフェーヴル(池添謙一)
- 2014年/ジェンティルドンナ(戸崎圭太)
- 2015年/ゴールドアクター(吉田隼人)
- 2016年/サトノダイヤモンド(C.ルメール)
- 2017年/キタサンブラック(武豊)
- 2018年/ブラストワンピース(池添謙一)