今週土曜の中山競馬メインレースは、芝1600mで行われる3歳以上オープンの牝馬限定ハンデ重賞「ターコイズステークス」が開催。

本レースは過去にミスパンテール、ミスニューヨークが連覇を果たすなど、リピーターの活躍も目立つ重賞だが、今年は昨年の勝ち馬アルジーヌがブリーダーズカップマイル参戦後に引退しており、連覇を狙う存在は不在となっている。その分、勢力図は大きく入れ替わり、予想の難易度は一段と高まっている。

過去10年のデータを振り返ると、ハンデ戦らしく人気薄の激走が多く見られる。ただし、二桁人気馬の好走となると、2018年のリバティハイツ（10番人気2着）やデンコウアンジュ（13番人気3着）まで遡る必要があり、常に大穴が飛び込むレースではない。二桁人気の台頭を警戒すべきか、中穴までと割り切るかは悩ましいが、二桁人気で好走した馬の多くが関西馬である点は見逃せず、大穴を狙うなら関西馬が有力候補となる。

前走ローテーションでは、前走でG1を使っていた馬が過去10年で4勝を挙げており、格の高いレースを経験してきた馬が結果を残している。今年この条件に該当するのは、秋華賞で9番人気6着だったビップデイジー、18番人気13着のランフォーヴァウ、エリザベス女王杯で12番人気11着だったボンドガール、そしてスプリンターズステークス16着のカピリナだ。

いずれの馬も芝1600mへの距離短縮は好材料といえるが、ハンデ差が明暗を分けそうだ。ビップデイジーは54キロ、ランフォーヴァウは53キロ、カピリナとボンドガールはトップハンデの56キロを背負う。特にランフォーヴァウは昨年のデイリー杯2歳ステークス勝利後は大敗が続いているものの、軽ハンデを生かせば一変の余地があり、馬券的な妙味は十分にある。

波乱含みの牝馬ハンデ重賞ターコイズステークスは、実績とハンデ、そして人気のバランスをどう取るかが最大のポイントとなる。今年も一筋縄ではいかない一戦となる。