【JRA朝日杯FS2025予想】データが断言する“前走1着至上主義”の根拠とは?

日曜の阪神競馬メインレースは、芝1600mで行われる2歳オープンのG1「朝日杯フューチュリティステークス」が開催。前走のデイリー杯2歳ステークスで3着に入っていたアイガーリーがフレグモーネにより回避となった点は残念だが、無敗で重賞を制した馬と1戦1勝馬が入り混じるメンバー構成となり、例年以上に見極めが難しい一戦となった。
過去10年の勝ち馬を振り返ると、1戦1勝馬を含め、いずれも前走で1着だった馬が勝利しており、前走で敗れていた馬には極めて厳しいデータが並ぶ。2着馬に関しても、前走で1着または2着に入っていた馬が大半を占めており、前走で大敗して連対した例は2018年、東スポ杯2歳ステークス・7着から参戦したクリノガウディーのみだ。この傾向からも、朝日杯フューチュリティステークスは前走で連対している馬が順当に勝ち負けを演じる堅めのレースといえる。
騎手別に見ても特徴は明確だ。過去10年の勝ち星は関西所属騎手、もしくは短期免許で来日中の外国人騎手に集中している。意外なことにC.ルメール騎手はこのレースでまだ勝利がなく、今年は前走で騎乗して京王杯2歳ステークスを制したダイヤモンドノットで参戦予定となっている。デビューから芝1200m戦を使われてきた馬で、今回が初のマイル戦となるだけに、距離延長への対応が最大のポイントとなる。陣営にとっても試金石となるチャレンジだ。
また、関東所属騎手も過去10年で勝利がなく、その壁に挑むのが津村騎手とリアライズシリウスのコンビだ。デビュー戦、新潟2歳ステークスと無傷の2連勝を飾っており、先行力も備えているため、大崩れするイメージは湧きにくい。ただし、今回は初の関西遠征で、かつ初の右回りコースという未知の条件が重なる。能力は通用しても、環境への適応が結果を左右する可能性は高い。
前走成績、騎手傾向、そして舞台適性と、さまざまな要素が絡み合う今年の朝日杯フューチュリティステークスは、データを重視するほど取捨がシビアになる一戦だ。王道を歩んできた馬がそのまま頂点に立つのか、それとも例外が生まれるのか、注目のレースとなる。

