今週土曜の京都メインレースには、ダート1900mで行われる3歳以上オープンの別定戦「シトリンステークス」が組まれている。フルゲート16頭に対し登録は18頭となり、オープン入り2戦目で前進が期待されるルシュヴァルドール、門司ステークス2着の実績を持つサーマルソアリングの2頭が除外対象となっている。

同条件では過去2年、カノープスステークスが行われていたが、今年はレース名が変更され、さらに別定戦となったことで、過去データの信頼度は低い一戦となる。レース名の“シトリン”は11月の誕生石として知られ、日本語では黄水晶と呼ばれる。

注目は、3歳馬で斤量55キロと条件面で有利なハグだ。今年の鳳雛ステークス勝ち馬で、レパードステークス4着、不来方賞2着とハイレベルな相手に善戦してきた実力馬である。不来方賞では、後にジャパンダートクラシックを圧巻の逃げ切りで制したナルカミが勝ったレースで2着を確保しており、相手関係の厚さを考えれば価値が高い。今回が古馬との初対戦となるが、持てる能力を発揮できれば勝ち負けに加わる可能性は十分ある。

古馬勢では、5歳馬ジューンアヲニヨシの安定感が際立つ。休み明けの2戦でシリウスステークス3着、カノープスステークス2着と重賞・オープンで堅実な走りを続けている。京都ダートでは勝ち鞍こそないものの4戦して2着2回、3着2回と複勝圏内を外しておらず、舞台適性は高い。大崩れのないタイプで、軸として最も信頼できる存在といえる。

3歳の勢いを見せるハグか、古馬の安定感を誇るジューンアヲニヨシか。条件替わりで波乱も見込める新設オープン戦だけに、充実したメンバーによる力比べに注目が集まる。